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新天地で才能開花 吉川大幾は、巨人の長年の弱点をカバーする男

昨年、中日を戦力外となった吉川が新天地で躍動している。22歳の台頭は巨人の内野陣に何をもたらすのか?

2015/08/07

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吉川の活躍がもたらすもの

今季の巨人はファースト阿部慎之助、セカンド片岡治大、サード村田修一、ショート坂本勇人が内野レギュラー。
誰か故障したり休養を取る場合は、ベテラン井端弘和が各ポジションをフル回転でカバーした。
同じく内野はどこでもできる寺内崇幸は、左ふくらはぎの肉離れで戦線離脱。
2軍では若手内野手の藤村大介や大累進も怪我に泣いた。
「坂本不在時の遊撃バックアッパー」「村田に代わる三塁の守備固め」といった巨人長年の課題。
これらの問題を一気に解決できる人材が吉川大幾なのである。
もちろんまだまだ発展途上。今季イースタン117打席で本塁打0、長打率.255と明らかにパワー不足。
将来的に二塁のレギュラーを狙うなら、確実性に加えてもう少し長打力も身につけたいところだ。

この吉川の台頭は、来季以降のチーム編成や秋のドラフト戦略にも影響を与えるだろう。
2016年シーズン、井端は41歳、若手と思われていた寺内も33歳になる。
チームとしては次代の内野ユーティリティープレイヤーの育成は必須。
そこに現れたのが92年生まれの吉川だった。
今年の大卒ルーキーたちとは同学年。むき出しのライバル意識。

V4を目指すチームでは、先発で高木勇人、中継ぎとして戸根千明といった新人たちが貴重な戦力になっている。
そして、もう一人の遅れてきた新入り。
巨人1年目の22歳、吉川大幾も立派な「即戦力内野手」なのである。

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