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日本ハム・栗山監督が逆転Vのキーマン、大谷に厳しく接する理由

現在リーグ2位の日本ハム。独走状態の首位・ソフトバンクを必死に追走しているものの、その背中はなかなか見えて来ない。首位追撃には、やはり二刀流・大谷翔平の活躍がカギを握りそうだ。

2015/08/02

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ソフトバンクの差を詰める8月に

 日本ハムが「勝負の8月」を迎えた。現在リーグ2位で独走状態の首位・ソフトバンクを必死に追走しているものの、その背中はなかなか見えて来ない。

 7月は球宴休みを間に挟んで4連敗を喫しながらも、終わってみれば12勝8敗と勝ち越した。だが一方のソフトバンクは7月を13勝4敗と日本ハムを上回る猛烈なペースでVロードを突っ走っている。7月終了時点でソフトバンクとのゲーム差は7.5。日本ハムが鷹の勢いを食い止めてV戦線に踏み止まるには、シーズン佳境を迎える前の8月中に何としてでも差を縮めるしかない。

 7月に1カードだけ組まれていたソフトバンクとの直接対決2連戦(14、15日・帯広)は1勝1敗のイーブン。しかし、この8月も4~6日、28~30日と直接対決3連戦が2カード、全6試合ある。2カードともに今季3戦全敗と相性の良くない敵地ヤフオクドームでのビジターゲームとはいえ、ここで楔を打ち込んでおかなければ逆転Vの可能性はますます低くなる。ソフトバンクとの直接対決は9月にも7試合が残されているが、ここに頼って活路を見出そうとするのは危険な流れだ。現状のゲーム差を考えれば、やはり8月の6戦こそが生き残りのラストチャンスと見たほうがいい。

 言うまでもなく栗山英樹監督もよくわかっているだろう。今季で就任4年目。就任1年目の2012年シーズンでリーグ優勝を成し遂げて以来、栄冠からは遠ざかっているものの勝負師としての円熟味は激戦でタクトを振るうごとに増している。必ず8月で鷹の尻尾をつかみ、首位の座から引きずりおろす――。こうしたシナリオを勝負師・栗山監督は描いているに違いない。

 そんな栗山監督がソフトバンクを蹴落とし、チームを逆転Vへと導くキーパーソンの1人として、猛烈なハッパをかけ続けているプレーヤーがいる。大谷翔平だ。投手としては8月1日時点で11勝1敗、防御率1.79といずれもリーグ1位をマーク。ここまで、もう文句なしのエースと言っていい働きぶりだ。同じく8月1日時点での打者成績は打率.179、3本塁打、13打点といまひとつだが、いわゆる〝二刀流〟としてここまで46試合103打席に立っていることを考えれば、それほど責められるような数字ではない。

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