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ゴールデンルーキー・有原航平 期待が高いからこそ「まとまっている感」に物足りなさ【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#8】

昨年の4球団競合の結果、ドラフト1位でファイターズに入団した有原航平。ファンもゴールデンルーキーへの期待が高いからこそ、どこか物足りなさも感じてしまう。「今日の有原はしびれた」という投球をファンは楽しみにしている。

2015/07/24

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決め球を磨いてほしい

「2ストライクまでは追い込む」の好例がKOを食らった6回表だった。試合経過をかいつまむと先に失点し、味方の援護で追いついてもらった直後だ。スコアは1対1の同点、こういうイニングはビシッと抑えたい。
 
 が、先頭打者のサンチェスをカーブ、カーブで2ストライクまで追い込んだ後、もう1球カーブを続けて真ん中に甘く入った。ドカーン! サンチェスはしっかりタメをつくって思いっきり打ち上げた。角度も飛距離も言うことなし。完全にやられた。何でカウント球より決め球のほうが甘くなるのかな。
 
 そうしたら打球はレフトポールの外側、数センチのところを通過する大ファウルだった。ほんのわずかの違いだ。審判のジャッジの後、楽天・大久保博元監督の抗議でビデオ判定に持ち込まれたくらいだ。
 
 もちろん僕の世代はこんなとき、1978年日本シリーズ第7戦、ヤクルトvs阪急の上田利治監督による1時間19分の猛抗議を思い出す。ホームランかファウルか。ファウルかホームランか。こう、無責任に「揉めろ揉めろ!」と盛り上がってしまう。最近は世の中、エビデンス(証拠)だから、騒ぎになる前にビデオ判定に入ってしまってちょっとつまんない。
 
 結局、判定は覆らずファウル。有原は命拾いしたはずが、そこから崩れていって、嶋基宏の決勝タイムリーを喫する。じわじわ満塁を作られて、じわじわKOまで行き着くんだが、どこかで止められなかったかと考えてみて、止めるタイミングはサンチェスの決め球のところしかない。有原は試練だなぁ。グウの音も出ないような決め球を磨いてくれ。
 
PS、まぁ、翌日ボコられた浦野、ライブリーよりぜんぜんいいんですけどね(泣)。
 
「セにいきたい」ボヤキたくなる強さ ソフトバンクに横綱相撲をとられたファイターズ【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#9】
 

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