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史上最高のオールスター男は清原和博と江夏豊 今年も真夏のドラマが開幕【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、オールスターで過去に活躍した選手についてだ。

2015/07/17

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真剣勝負が繰り広げられてきたオールスター

 今日、NPBのオールスターゲームが開幕する。1951年の第1回からかぞえて65回目の「球宴」だ。
 ファン投票で選ばれた選手を中心に、現時点で最も輝いている選手たちが2試合限りのチームを組んでプレーする。

 65年の勝敗を10年区切りで見ていく。

広尾様0717表1

 NPBが2リーグに分立したのは、1950年だ。しかし分立に際しては選手の引き抜き合戦や、どちらに所属するかで迷走したチームが出たこともあり、1年目はセ・パ両リーグの対立が激しく、開催されなかった。
 翌年が第1回、当時からオールスターゲームは「お祭り」ではあったが、分立の経緯もあってリーグ間のライバル心は強く、毎年、真剣勝負が繰り広げられた。
 1958年に長嶋茂雄が巨人に入団したころから、セ・パは観客動員で大きな差がつくようになった。テレビの野球中継も巨人戦が中心になり、パリーグはほとんど中継されなくなった。パの選手たちはオールスターを数少ない「アピールの場」ととらえ、ペナントレース以上に奮起した。
 1990年時点でのセ・パの勝敗は、パの62勝42敗4分け。この間に「人気のセ、実力のパ」という言葉が定着した。しかし90年代からはセリーグが盛り返した。ここ5年は互角の勝負だ。

 オールスターゲームの歴代選手のランキングを見てみよう。
 20安打以上した選手のランキング。

広尾様0717表2

 野球史に残る錚々たる顔ぶれが並ぶ。
 最多安打の野村克也は26年の現役で21回選出された。今のオールスターは先発選手が最後までプレーすることは殆どない。途中で交代するが、真剣勝負だった昭和中期は、主力選手はフル出場が当たり前だった。野村は永年全パの4番に座り、48安打を叩きだしたのだ。同学年の長嶋茂雄と張本勲が47本で続く。
 長嶋は「レギュラーシーズン(.305)」「日本シリーズ(.343)」「オールスター(.313)」で3割をマークした。4000打数以上では他に鈴木尚典がいるが「レギュラーシーズン(.303)」は良いとして、「オールスター(.409)」では9安打、日本シリーズ(.480)は12安打しかしていない。長嶋とは内容的に大きな差がある。
ただし、不思議なことに長嶋はオールスターでは1度もMVPをとっていない。

 NPB史上最高のオールスター男は、打者では清原和博だ。打率.365は50打数以上では落合博満と並び2位タイ、34打点は1位。実に7回もMVPを取っている。新人の86年(第2戦)を皮切りに、西武ライオンズ時代に5回、巨人に移ってからも2回獲得した。大舞台での勝負強さはずば抜けていた。

 対照的に王貞治は13本塁打しているものの打率は.213。今一つ活躍できなかった。

 最多本塁打は山本浩二。1975年第1戦では僚友の衣笠祥雄とともに2本塁打ずつを打ち、その勢いのままに広島カープはこの年、初優勝を遂げるのだ。

 イチローはオールスターには7回しか出場していないが、実に28安打を記録。打率.394は1位だ。MLBのオールスターゲームでも.308をマークしているが、どんな舞台でも安打を打つ男なのだ。

【次ページ】新旧交代の時期

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