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一流アスリートに共通する傾向 菊池雄星がグレードアップする3つ目の要素【中島大輔 One~この1球をクローズアップ】

菊池雄星が好調だ。7月5日のロッテ戦では、ストレート・変化球ともに申し分なし。そこにさらに3つ目の要素が加わろうとしている。菊池の進化を予感させる、そんな象徴的な場面を取り上げたい。5回の先頭打者で迎えた根元俊一との対決だ。

2015/07/07

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ベースボールチャンネル編集部

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西武雄星(ロゴ入り)

右打者の内角を的確なコントロールで突く

 うなりを上げるようなストレートが、初球から捕手・炭谷銀仁朗のミットに強烈な勢いで飛び込んでいく。リーグ4位の高打率を維持する先頭打者の清田育宏に対し、7球のうち5球が150kmを超えるストレート。最後は真ん中高めに153kmの豪球を投げ込み、バットに空を切らせた。

 今季10度目の先発となった7月5日のロッテ戦で、菊池雄星の好調ぶりをすぐに見て取ることができた。とりわけ印象的だったのが、「ふたつの顔」を使い分けたことだ。

 この日、菊池は明確な課題を持ってマウンドに上がっていた。右打者の内角を的確なコントロールで突くことだ。特に意識したのが、清田とルイス・クルーズのふたりだった。

「前回クルーズにも清田さんにもホームランを打たれているので、そのふたりをしっかり抑えるのが今日の課題でした」

 今季初登板となった4月28日のロッテ戦では、好投しながら清田、クルーズの2本塁打に泣いた。それから8試合を投げて状態を上げ、ロッテとのリベンジマッチを迎えた。
 プレイボール直後に幸先よく清田を打ち取ると、クルーズとの対戦が回ってきたのは2回2死だ。2ボール、2ストライクからの6球目、内角に151kmのストレートを投げ込んだ。判定を聞く前にベンチへ帰りかけたほど自信のあるボールだったが、アンパイアはボールとコールする。
 続く7球目、炭谷と菊池が選択したのは外角へのスライダーだった。

「(意識したのは)膨らまないことですね。あのスピードでインコースから曲がってくれれば、振ってくれるので」

 真ん中低めに133kmのスライダーが曲がると、クルーズは泳がされる。詰まった当たりがセンターに飛び、秋山翔吾が難なくキャッチした。前回対戦で失投をとらえられた右打者に、この打席では完勝を収めた。

 4回には不運な2塁打から1点を失ったものの、危なげないピッチングを続けた。ストレート中心で押した序盤から、「銀さんと途中から、『変化球中心で行こう』と話した」ことで相手に的を絞らせない。

 そのふたつの融合が見事にはまったのが、5回の先頭打者で迎えた根元俊一に対してだった。

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