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2015年度版・栗山巧の打撃スタイルを垣間見た、逆方向へのホームラン【中島大輔 One~この1打席をクローズアップ】

ライオンズのキャプテンが状態を上げてきた。今季2番にすわる栗山巧は4月は思うような打撃ができず、打率も低迷した。周囲は不振ととらえるが、栗山は全く別の捉え方をしていた。そして自分が追い求める理想に“近い”打球がいよいよ出てきた。今回は、5月23日の楽天戦、3回2死走者なしの場面だ。

2015/05/26

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ベースボールチャンネル編集部

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栗山(ロゴ入り)

理想とする打球に“近い”

 完璧な当たりが、西武プリンスドームの左中間スタンドに飛び込んだ。左打者が逆方向にここまで飛ばせるのは、パワーを備えている何よりの証左だ。
 今季打撃スタイルをアップデートさせようとしている栗山巧にとって、これが目指す領域ではないのだろうか。
 会心の一撃を放った5月23日の楽天戦後、本人に直接聞いてみた。

「まあ、(スイングを)大きくしただけなんですけどね。やっぱり、理想とする打球に“近い”かな」

 栗山が今季2号本塁打を放ったのは、1点を追いかける3回2死走者なしの場面だ。楽天の先発ケニー・レイが外角に144kmのストレートを投じると、栗山は逆方向に強く弾き返す。高い角度で上がったボールはグングンと伸び、満員のライオンズファンで埋まる左中間スタンドに突き刺さった。

「ええホームランでした。予期せぬホームランです。狙っていたわけでもないです。しっかり振ろうと思って。いいスイングですね」

 栗山が今季、打撃のアップデートを行っている目的はふたつある。長打を増やし、打率を上げることだ。
 より多くの長打を求めているのは、外野手というポジションと関係している。2010年後半、栗山はこんな話をしていた。

「今シーズンみたいに長打が少ないのであれば、200安打というのは目標にしていかないといけないと思います。でも目標としては、外野手なので長打を打てないとダメ。長打を増やしていかないと、外野手として長いことやるにはちょっとしんどいかなと思っています」
 そうして長打を求めてきたが、2013年に12本塁打を打った一方、昨季は3本塁打に終わっている。塁打数を見ると、08年から10年の間は223塁打以上を記録したものの、昨年は204塁打だった。

 そこで今季の春季キャンプから、より強いスイングをとりわけ心がけるようになった。
 しかし、開幕から苦しむ。全試合に2番としてスタメン出場を続けるなか、5月4日のオリックス戦時点で打率.188。4月22日の日本ハム戦後、2軍時代から指導してきた田邊徳雄監督は思わずこう指摘している。

「ちょっと強引に行きすぎているね。彼本来のミート中心から離れていて、強引に振っているところがある」

【次ページ】打率は急上昇

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