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捕手が「リード」を語る前にすべきこと【里崎智也の里ズバッ! #01】

今季から野球解説者として各方面で活躍している、元千葉ロッテマリーンズ・里崎智也氏の連載が、いよいよ当サイトでもスタート。2度の日本一、WBC優勝など16年間の現役生活で輝かしい実績を数々残してきた“幕張の大天使”が、その経験に裏打ちされた自身の「捕手論」を語ります。

2015/05/02

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WBC: Japan v Korea

「リードのよし悪しは結果論」の真意

「いいリードと悪いリードの見分け方は?」

「12球団でいちばんリードのうまい捕手は誰ですか?」

 解説者として、様々なメディアの取材を受けるようになると、記者さんたちから、必ずと言っていいほど訊かれるのが、上記のような「リードのよし悪し」についての質問だ。

 だが、すでにご存じの方も多いと思うが、「リードのよし悪しは結果論でしかない」というのが、これまで一貫して主張してきた僕の持論。

 どんなに記者さんの意図を汲みとって、見出しにしやすいキャッチーな回答をしてあげたくても、そこに確たる正解がない以上、「リードがいちばんうまいのは○○選手ですね」などとは、そう簡単には答えられないというのが、正直なところでもあるわけだ。

 そもそも、どんなに「リードがいい」と言われているキャッチャーであっても、受けるピッチャー陣の力量の違いや、その日の彼らの状態、打席に立つ相手バッターの調子いかんによっては「悪い」ときもあるし、それが何試合も続いてしまうことだって当然ある。

 誰もが「名捕手」と認める古田(敦也)さんが現役だった頃のヤクルトでさえ、常にチーム防御率がリーグトップだったかと言えば、そんなことはまったくなかったのだから、その一点からしても、「いいリード」の基準が、いかに曖昧なものかはわかるだろう。

 バカスカ打たれて大差で負けた試合で、「キャッチャーはいいリードをしてるんだけどねー」と言ってもらえることはまぁないし、完封勝ちを収めた試合で「リードは悪いけど、今日はピッチャーに助けられたねー」と言われることも、まずあり得ない。

 つまり、ここで僕が言いたいのは、「リードがいい」かどうかの客観的な判断などというものは、結局のところ、その場、その場の駆け引きである「リード」が、チームの勝ちに直結しているか否かの「結果」でしかない、ということだ。

 先の古田さんだけでなく、中日の谷繁(元信)さん、巨人の阿部(慎之助)といった「名捕手」と呼ばれる選手たちが、いずれも優勝経験をもつ強いチームの正捕手であるのは、単なる偶然ではないのである。

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