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”男気”黒田が見せた「気概」

黒田博樹が、藤浪に対して詰め寄った行為が話題になった。これに対して、プロ野球OBからも賛否両論の声が上がる。黒田の「怒気」はもちろん藤浪に対して示したものだが、その「気概」は、ふがいないチームに対する喝でもあったのではないだろうか。

2015/04/27

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雑観A011

自分の身は自分で守る

 4月25日の対阪神戦。カープの黒田博樹がピッチング以外でも話題を提供してくれた。
「男気」ならぬ「気概」。また彼の魅力的な人間味を見せてもらった。

 カープが初回に1点を先制したものの2回に1点を失って1対1の同点で迎えた2回裏。1アウト二塁で黒田がバッターボックスに入った。

 黒田はバントの構え。
 ここで阪神の先発・藤浪が3球つづけてインコースにきわどいボールを投じたことで黒田が激怒。
「なめとんのか」
 そんな怒声とともに藤浪に詰め寄ったことで、両軍ベンチの選手が入り乱れてグラウンドは騒然となった。

 黒田の「反応」が、試合後になっても話題となり、賛否両論の議論となっている。
 その行為を批判する向きには、「大人気ない」というのがある。
 たしかに、草野球のゲームで小学生が投げたボールが厳しいところに来て、いい大人が激高すれば、それは「大人気ない」こととして批難されるべきだ。

 しかし、そんな一般的な価値観をグラウンドに持ちこむ風潮というのはどうなのだろうか。
 舞台はプロ野球のグラウンドだ。一般の社会とはちがう。
 そこは男たちの、生活をかけた死闘の舞台だ。大人気とか幼稚とか、年齢が価値判断に介在する余地はほとんどない。
「自分の身は自分で守るしかない」という黒田の気概も、ここから来ている。

 プロ野球のグラウンドには、一般的な価値観では語れない“神性”とでもいえる価値観が存在しているはずだ。
 一般社会のルール、マナーを野球に求めるのならば、それこそ河川敷に行って草野球でも観戦していたほうがいいということになる。

 今回の賛否の結論はさておき、黒田が「2球(危ないところに)来たのに、へらへらしていたらチームの士気にも影響する」と、その行動に出たことに、彼の心意気を感じないわけにはいかない。

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