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デーブ楽天、超機動力野球は機能しているのか? データから見える現在地と課題

目指すは年間200盗塁。昨年リーグ最少タイの64盗塁に終わった楽天イーグルス。果たして、開幕から大久保新監督が目指す機動力野球は機能しているのだろうか。

2015/04/22

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ベースボールチャンネル編集部



盗塁=得点につながらない

 盗塁作戦の最大目的は、企図走者が本塁に生還することにこそある。その意味で言えば、開幕からしばらく盗塁が得点に絡むことはなかった。そして、ここへきて超機動力野球の戦果はようやく出始めたばかりなのだ。

 盗塁を試みた走者がホームまで戻ってきた例は、開幕から16試合目の4月17日の日本ハム戦まで待たなければならなかった。この間、開幕13連続盗塁成功を含む24企図18盗塁と積極的なスチールを見せたイーグルスも、その走者がホームを踏み、得点を記録したケースはゼロ。ようやく同ファイターズ戦の4回、二盗に成功した藤田が嶋の右翼線二塁打で生還。今季初めて盗塁を試みた走者がホームまで戻ってきたことになる。

 4月20日現在でも本塁生還数は4。この数は同じ開幕18試合消化の昨年(15企図8盗塁)の3とあまり変わらない。また、聖澤が盗塁王を取った2012年の同時点(25企図19盗塁)の8を大きく下回っている。
 生還数が少ない理由のひとつは、通常40%~50%前後の2死企図数が全体の70.9%を占めている点にあるのではないか。

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