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打力の高い選手がレギュラーへの近道? 攻守の指標から見えてくる「捕手の真価」【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、捕手についてだ。

2015/03/22

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打てる捕手はレギュラーへの近道か!?

 さて、捕手の場合、評価がはっきり分かれるのが「打撃」だ。中には、中軸を担う捕手もいる。
 
 13人の捕手の打撃成績を比較しよう。打率、本塁打、打点、そしてOPS(長打率+出塁率)のランキングを出し、それに対応して守備成績同様にポイントを振り分けた。さらに守備のポイントとの合計を算出し、総合点も出した。
 
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 阿部慎之助がトップ。昨年は大きく打撃成績を落としたが、それでも捕手の中ではずば抜けている。
 昨年のNPB全体のOPSは.700を超えている。しかし捕手で.700を超えているのは阿部とヤクルトの中村悠平だけ。多くの捕手は.500あたり。それでは打撃はほとんど期待できないということになる。総合成績では阿部慎之助が1位、中村悠平が2位。
 
 捕手のレギュラー争いを考えてみると、よほど意図的なものがない限り、率直に言って守備成績やリード以上に「打力」が起用の決定打になるのではないだろうか。
 
 改めて捕手の成績を見ていくと、野村克也、木俣達彦、古田敦也、城島健司ら「打てる捕手」の偉大さを痛感する。「強打の捕手が出れば、チームは10年安泰」なのだ。
 
 今シーズンも新たにレギュラーに定着したり、一軍デビューを果たす捕手がいる。その中から何人、チームの屋台骨を背負うような選手が出てくるだろうか。
 
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