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「宝物を得た」。DeNA今永にメジャー熱視線、スカウトが惚れ込んだ若き侍ジャパンエース候補

 「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」(11月16~19日・東京ドーム)を全勝優勝という最高の形で終えた稲葉篤紀監督率いる野球日本代表「侍ジャパン」。若い代表メンバーの中で日米両球界の株を上げたのが横浜DeNAベイスターズの今永昇太投手だ。

2017/11/22

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メジャースカウト激賞「宝物を得た気分」

 こんな凄い投手だったのか。
 
 今月18日に行われた「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」の予選リーグ・日本対台湾戦で、バックネット裏に陣取ったメジャーリーグ球団のスカウト陣たちが、そう言いたげに驚いた様子で顔を見合わせていた。
 
 彼らの視線の先にあったのは侍ジャパンの先発マウンドに立った横浜DeNAベイスターズの今永昇太投手だった。
 
 6回を3安打無失点、18のアウトのうち12を三振で奪う快投。アマチュア時代から一度も身に付けたことのない日の丸を初めて背負い、初の国際舞台で衝撃のデビュー登板を満天下に見せつけた。高めのつり球とスライダーを巧みに使い分け、台湾打線に的を絞らせなかった。
 
 ア・リーグ球団の極東スカウトは今永について「もともと素晴らしい才能を持っていたが、レギュラーシーズンで何度か見た時よりもギアが数段上がっていた。緊張感の高い国際舞台でこれだけの投球が見せられるのはハートが強い証拠でもある。ただし、彼にこれほどのポテンシャルがあるとは思わなかった」と目を白黒させた。
 
 一方、北海道日本ハムファイターズから今オフ、メジャー挑戦を表明している大谷翔平投手に関する調査のため、極秘来日していたナ・リーグ球団の幹部も今永の投球をリップサービス抜きで激賞していた。
 
 この日のスタンド観戦はスケジュールが空いていたことで立ち寄っただけだったが「宝物を得たような気分だ。ショウタ・イマナガ。彼の名前は頭にインプットしたよ。あれだけアグレッシブで幅の広い投球術ができる左腕投手は非常に魅力的だ。我々は今後、彼のプレーをマークする必要性が出てきた」と断言していた。
 
 総じて言えば、必ずしも「今すぐに即戦力としてメジャーリーグで通用する投手」という類の評価ではない。あくまでも「将来的にジャンプアップする可能性を秘めた投手」として熱い視線を注がれている格好ではあった。
 
 それでも、目の肥えたメジャーリーグの球団関係者たちからこれだけの期待値を向けられていることは、今永にとって間違いなくかけがえのないプラス材料となるだろう。

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