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勝ちきれずに苦しむマエケン。それでも背中で示す、背番号”18″の意地

前田健太にとって、背番号"18"には大きなこだわりがある。この背番号があったからこそ、今の自分がいる。そんなカープのエースは今年、勝ちきれない日々が続いた。しかし、9月15日の巨人戦では見事な勝利――背番号"18"の意地を見せた。

2014/09/19

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Takahisa Fujikawa

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雑観A019

苦しい登板内容が続く2014年

「圧倒的な数字を残して、笑ってシーズンを終えたい」
 開幕前、そう宣言してプロ8年目のシーズンを迎えた前田健太。しかし、その言葉とは裏腹に、今季の前田は今ひとつ波に乗り切れなかった感が否めない。

 今季は自身が「絶好調という時期はほとんどなかった」というように、二度の戦線離脱を含めて、勝ったり負けたりの状態が続いた。優勝争いのラストスパートとして8月末からは中5日登板となったが、そこでも勝ちきれない試合が続いた。

 それでも、優勝争いの最後の望みをかけた首位巨人との3連戦の初戦では、8回無失点、被安打2と圧巻の投球で、エースの意地を見せた。今季は投球以外でも、マウンド上で見せる態度などで批判を浴びた前田だが、この試合では常に冷静な表情で、黙々とアウトを積み重ねていった。

 唯一、感情を露にしたのが6回、初安打を喫した時だった。左中間への打球は、レフトのロサリオが、ぎりぎり追いついたかに見えたが、グラブをすり抜けるように落ち、安打となった。巨人打線をノーヒットに抑えていた前田が、その瞬間に見せた落胆の表情は、明らかに大記録を意識していたものだった。

 初めて前田を取材した09年は、マツダスタジアム開業の年だった。前年に一軍デビューを果たした前田は、旧市民球場ラストゲームで勝利投手となり、この年はマツダスタジアムで最初の勝利投手となった。
 しかし、好スタートとは裏腹に、シーズン成績は8勝14敗と大きく負け越し。ここまで順調に階段を上ってきた前田にとって、初めて挫折を経験したシーズンだった。この年のテーマは、「勝てない時でも、いかに内容のある投球をするか」。悪い状態の中でも防御率3.36、チーム最多の193イニング登板で1年間、先発ローテを守ったことは自信につながった。

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