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阪神タイガース・鳥谷敬のデータから見えてくる遊撃手の真価【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、データから遊撃手・鳥谷敬について考えてみた。

2015/03/14

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守備率だけでは表れない数字も

 内野守備の要と言えば遊撃手。
 遊撃手は全野手の中で最も多くの打球を処理するポジションだ。
 守備機会でいえば一塁手や捕手が上だが、一塁手の守備機会は主に送球を受けることであり、捕手は三振のボールを処理することだ。
 ゴロや飛球を処理する機会は、遊撃手が圧倒的に多い。難易度が高いポジションだと言えよう。

 野球における守備の能力を測る指標に「守備率」がある。
 計算式は、守備率=(刺殺+補殺)÷(刺殺+補殺+失策)。単純な数字だが、NPBが発表している守備のデータはこの「守備率」だけだ。
 2014年、守備機会300以上の遊撃手のランキングを見てみる。
 刺殺とは野手がフライを取ったり、送球を受けて走者をアウトにしたり、走者に直接タッチしたりするプレー。補殺はゴロやフライを取って他の野手に送球して走者をアウトにするプレー。守備機会は、刺殺+補殺+失策となる。

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 守備率1位は阪神の鳥谷敬。.991は、遊撃手としてはずば抜けた数字だ。
 昨年、144試合すべて一人で守り切った。フルイニング出場はこれで3年連続。その上で、守備率1位、失策はシーズン通してわずか5しかない。鳥谷は、今年の6月には34歳になるが、リーグナンバーワンの遊撃手だ、ということになりそうだが……。

 しかし、実はそうとも言い切れないのだ。守備率だけを見れば、鳥谷は抜群の遊撃手ということになるが、別の指標では意外な結果となるのだ。

 RF(レンジ・ファクタ―)という指標がある。これも計算は簡単だ。守備機会÷試合数だ。本来は(守備機会÷守備イニング数)×9だが、NPBでは野手の守備イニング数を発表していないので、簡易形のRFを使っている。同様に守備機会300以上の野手のRFのランキングだ。

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 ソフトバンクの今宮健太が1位、2位に坂本勇人。鳥谷は8位に落ちるのだ。
 RFは野手の守備範囲を示す数値だ。鳥谷は今宮より1試合当たり0.8個も処理する打球が少ない。16%も守備範囲が狭いことになる。
 守備面だけから考えるならば、究極の遊撃手は、守備範囲が広く、かつ守備率が高い選手ということになる。

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