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今の斎藤佑樹を支える、絶対的な球種 開幕先発ローテ入りもあるか?

日本ハムの斎藤佑樹が開幕ローテーション入りに向けて、前進している。その斎藤を支える一つの球種がある。

2015/03/11

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ベースボールチャンネル編集部



斎藤を支える球種とは?

 だが、今の斎藤にはこの厳しい状況を打開できるだけの投球術がある。それを支えているのが、スライダーだ。
 
 2011年にプロ入りした斎藤は、これまでストレートにこだわってきた。ことあるごとに、「もっとスピードを上げたい」「ストレートの精度を上げていきたい」と言い続けてきた。だが、皮肉なことにストレートの精度が上がるにつれて、打者とのタイミングが合ってしまう。状態はいいが、結果が出ない日が続いた。「なぜ打たれるのか」――自問自答を繰り返し、出したひとつの答えがスライダーだった。
 
 斎藤の球種はストレート、スライダーの他に、フォーク、シュート、カットボール、ツーシーム。スライダー以外は、打者の手元で微妙に変化する球種で、ストレートと球速の差はあまりない。そのため、たとえ芯を外したとしても思い切りスイングされるため、外野の前にポトリ……というシーンが何度もあった。そこでいちばんタイミングを外せる球種は何かと考えた時に、武器となるのがスライダーだった。
 
 これまで斎藤は、スライダーを決め球として使っていた。ストレート系の球で追い込み、スライダーで打ち取る。高校3年の夏、全国の頂点に立った時もこれが斎藤の必殺パターンだった。そして今、それとは逆の配球、つまりスライダーで追い込み、ストレートで打ち取る投球を身に付けた。以前、斎藤はこのように言っていた。
 
「スライダーがいいと、ストレートも生きてくるんです。スライダーを意識させるだけでも投球の幅が広がります。もちろん、ストレートも大事ですが、僕はスライダーが生命線なのかなと思います」
 
 伝家の宝刀・スライダーを武器に開幕ローテーション入りを果たせるのか。斎藤佑樹のこれからのピッチングに注目したい。
 
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