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不動の選手は少ない? 今季、12球団の「開幕4番」は誰になるか【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、2015年の開幕4番候補について考えてみた。

2015/03/06

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ベースボールチャンネル編集部



各球団の色が出る4番

 キャンプも打ち上げ。NPBではそろそろ開幕投手が決まりつつある。投手ほど注目されないが、「開幕4番」も打者にとっては栄誉だ。

 今では作戦によってチームの最強打者を「3番」に置くこともある。MLBでは「2番最強打者」が流行っている。
 しかし野球では「4番」は特別な打順であるのは間違いない。日本では「クリーンナップ」と言えば3、4、5番のトリオだが、MLBでは「4番」のこと。走者を一掃(クリーンナップ)するのは「4番」に課せられた役割なのだ。

「打線」というのは「攻撃のシナリオ」でもある。どの選手が出塁し、誰が返すのか、選手という「役者」をどのように配置するのか、演出家である「監督」の手腕も問われる。
「開幕4番」は、監督が構想した「シナリオ」の主役でもあるのだ。
「開幕4番」に据えられた選手は、チームの期待を感じずにはいられないはずだ。そう考えると「開幕投手」と同じくらい大きな配役だということがわかる。

 過去5年間の「開幕4番」を務めた選手の成績を見て、今年の開幕4番を考えてみた。まずはパリーグからだ。

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 意外なことに「不動の開幕4番」は少ない。
 例えば、ソフトバンクは毎年変わっている。人材は豊富だが、どっしり中心に座る選手がいなかったのだ。そんな中で、李大浩はオリックスで2年「開幕4番」、昨年はソフトバンクで3年連続「開幕4番」を務めた。順当に行けば今年も李大浩か。

 オリックスは昨年、李大浩のあとの4番に新外国人のベタンコートを据えた。しかしシーズン途中で退団するなど、期待に応えられなかった。今年はDeNAから移籍のトニ・ブランコで間違いないだろう。

 日本ハムは、現在では珍しく「不動の4番」中田翔が座っている。彼が成長して打線の軸ができた。今年も当確。

 ロッテは昨年、オープン戦首位打者の新人の井上晴哉を4番に据えた。しかし厳しい内角攻めに苦しむと、5月には2軍落ちとなった。今季も人選に困るところだ。力から言えばデスパイネだが、キューバの国内リーグの関係で来日が遅れる。開幕4番は、今江が務める可能性が高い。

 西武は昨年は、中村が故障で出遅れたために、前年の打点王・浅村栄斗を抜擢。今季はW本塁打王の中村剛也かメヒアのどちらかだろう。やはり、この5年で3度、4番に座った中村か?

 楽天はここ2年、アンドリュー・ジョーンズが座っていた。今季も4番は新外国人が頼みになりそう。サンチェスか、ペーニャか。

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