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2015年、阪神のキーマンは西岡! 2・3塁を巻き込んだ内野のポジション争いの行く末は?

今、阪神ファン最大の関心事は内野のポジション争いだろう。西岡か上本か――。競い合っているのはセカンドの2人だけではない。セカンド争いの結果次第では、サードも巻き込んでの競争が激化する。内野の布陣を左右する“キーマン”はもちろん西岡だ。

2015/02/19

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ロッテ時代の西岡が蘇ればポジション争いはさらに激化

 先日、少し距離を置いた所からの意見を聞くことができた。千葉ロッテ時代から西岡を見てきた『千葉ロッテマリーンズあるある』の著者・鈴木長月氏はこう語る。
 
「上本は成りゆきもあって去年ブレイクしましたが、彼にとって大事なのは今年。ウチの根元みたいに、不動のセカンドになったと思ったら、次の年はさっぱり・・・・・・なんてことも十分あり得る話ですからね(苦笑)。それに、僕らとしても、西岡がくすぶっている姿は見たくないですし、元ロッテの選手にはやっぱり活躍してほしい。そういう意味でも、彼には上本のポテンシャルをさらに引き出すぐらいの“壁”として、立ちはだかってほしいです」
 
“次の年”も上本の活躍を信じてやまないファンにとっては、ドキっとする発言も含まれる。確かに「去年はあんなに活躍したのに・・・」という思いは、ほとんどのプロ野球ファンが経験済みだろう。さらに、西岡がかつてのような輝きを取り戻せば、上本は昨年同様どころか、その何倍もの成果を出さなければいけない。
 
 千葉ロッテ時代の西岡は、盗塁王を2回獲得、アメリカへ渡る前年の2010年にはキャプテンを務め、首位打者と最多安打のタイトルをものにし、チームを日本一へと導いているのだから。しかし言いかえれば、あの頃の西岡が蘇るということは、当然、チームが大きく戦力アップすることでもある。それを望まないファンはいない。だからこそ上本には、西岡が腐ることなく、納得してサードを守れるほどの力を発揮してほしいのだ。
 
 そうなると冒頭で述べたようにセカンドのポジション争いはサードにまで飛び火する。昨年のサードは、新井良太と今成の2人が、どっちつかずで終わった感じが否めない。今年期待されていた2年目の陽川が練習試合の守備中に左肩を負傷し「時間がかかる」とされたため、現時点では昨年に続き新井と今成がポジション争いをしている。そこへ西岡が回ってきてレギュラーをさらっていこうものなら、結果的にチームの底上げになることは確実だ。実際に昨年のポストシーズンは、サード西岡で戦ったのだから和田監督の構想にもあることはわかっている。
 
 3月27日、どういった布陣で開幕を迎えるのか――。キャンプは第4クールを終え、ファンはそろそろ“監督・オレ”のスタメン予想に本腰を入れたい時期なのだが、阪神の二・三塁事情は、まだまだ流動的で目が離せない状況だ。

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