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ベイスターズ南場新オーナー就任に思う 野球愛に溢れる球団経営を期待【小宮山悟の眼】

今年1月、横浜DeNAベイスターズの新オーナーに、南場智子氏が就任した。小宮山悟氏もかつてベイスターズに所属したことがあるだけに今後、オーナーとして、どのような球団を目指していくのか、大変注目している。

2015/02/11

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野球愛に溢れるオーナーの姿勢が、球団の活性化へつながる

 MLBでも最近は、野球好きの、いわゆるオーナーらしいオーナーが、球団を保持できなくなるという現象が起きている。球団所有が投資の対象となり、投資家としての顔を持つオーナーが増えた。
 
 かつて長年にわたりロサンゼルス・ドジャースを所有していたオマリー家という名物オーナー一族のことは、野球ファンならご存知だろう。そして98年、当時のピーター・オマリーオーナーが、ルワント・マードック率いるFOXに所有権を売却したニュースについても、記憶にあるだろう。
 親の代からドジャース一筋のピーターさんは、忸怩たる思いで所有権を手放した。そして、ピーターさんが球団を去ると、同じように退職する従業員が続出。「ピーターさんの下で働きたい」という思いからだった。
 
 まさにこれが理想の関係ではないか。
 
 野球愛に溢れるオーナーの姿勢が、自然と球団スタッフに伝わり、球団が活性化する。選手はそのチームでプレーすることを誇りに思い、ファンはますますそういうチームを応援したくなる。
 
 ベイスターズが、そんな球団に成長していったら、どんなに素敵なことだろう。
 極めて失礼で勝手な口出しであることを承知で、古巣球団にはそんな期待を抱いている。
 
 
 
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P88 S0401660
 
小宮山悟(こみやま・さとる)

1965年、千葉県生まれ。早稲田大学を経て、89年ドラフト1位でロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)へ入団。精度の高い制球力を武器に1年目から先発ローテーション入りを果たすと、以降、千葉ロッテのエースとして活躍した。00年、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)へ移籍。02年はボビー・バレンタイン監督率いるニューヨーク・メッツでプレーした。04年に古巣・千葉ロッテへ復帰、09年に現役を引退した。現在は、野球解説者、野球評論家、Jリーグの理事も務める。

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