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「ガチでマジで勝利を」役者揃いの西武 問われる田邊新監督のマネジメント力

昨年5位に低迷したライオンズ。しかし、最高勝率のタイトルに輝いた岸、本塁打王に輝いた中村、メヒアと決して戦力的に劣っているわけではない。投手陣は他にも牧田、雄星が、野手陣には栗山、浅村、秋山など実力ある選手がそろっている。もちろん2年目の森にも期待がかかる。その選手たちがいかに本来の力を発揮できるか。そして田邊新監督のマネジメント力にかかっている。

2015/01/29

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打線は、浅村・秋山の復調が最大のポイント

 一方、打線では栗山、中村剛也、メヒアはケガさえなければ一定の成績を見込めるだけに、そのほかの戦力をいかに底上げできるかがポイントになる。
 
 その筆頭が浅村栄斗だ。13年の打点王はオフに左肩の手術を受け、「バッティングをするにはもう少し時間がかかる」と明かした。ただ、満身創痍で戦った昨季も118試合で打率.273を残しており、身体のコンディションさえ整えば2年前のようなパフォーマンスを見せてくれるはずだ。
 
 もうひとりのキーマンが、大卒5年目の秋山翔吾。「今シーズンは走りたい」と走塁面に意欲を示した。快足外野手は12、13年と10盗塁以上をマークしたが、昨季は3個と寂しい数字に終わっている。今年の目標は「20盗塁」。昨季は打率.259だったが、バットの復調も求められるところだ。
 
 そして戦力をいかに整え、使いこなすかという指揮官の手腕も問われる。昨季の西武は伊原春樹前監督が選手の心をつかめず、開幕前から戦う体勢になかった。選手から厚い信頼を得る田邊監督は、勝負師としてどんなマネジメント力を発揮できるか。
 
「昨季は不完全燃焼に終わった」というチームの総意は、指揮官の「勝利に飢えている」という言葉に集約されている。力のある選手がそろっているだけに、消化不良に終わった悔しさを前向きな力に変えることができれば、同じ轍を踏むことはないだろう。

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