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鷲の新たな顔に 松井稼頭央を継ぐ遊撃手、西田哲朗が乗り越えるべき3つのハードル

今季、球団創設11年目を迎える楽天。大久保新監督の下で新たな船出となる。そこで期待したい選手が西田哲朗だ。昨年、松井稼頭央からポジションを奪う形で西田がショートに。飛躍のきっかけとなる1年となった。その西田には鷲の主砲として、内野の要として乗り越えるべき3つのハードルがある。

2015/01/15

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ファンの期待を集める5ツール・プレイヤーの原石

 贔屓チームの若手が描くまばゆい成長曲線。野球好きにとって、生え抜きがレギュラーに登り詰め、スター選手へと羽ばたいていくその過程は、かけがえのない楽しみになる。昨年、杜の都にも栄光の階段を駆け上がり始めた新進選手が登場している。
 
 楽天の背番号55、西田哲朗だ。2009年ドラフト2位。今年高卒6年目24歳を迎える右投右打、ファンの期待を集める5ツール・プレイヤーの原石である。
 
 昨年イーグルスは開幕戦から4月にかけて松井稼頭央を遊撃で起用した。
 しかし、その守備に衰えが隠せなくなった5月、西田が抜擢された。94試合で遊撃スタメン出場。規定打席には僅かに及ばなかったものの、415打席でOPS.658、打率.250、7本塁打とパンチ力も披露した。
 9月10日のオリックス戦では初の4番に起用され、9月26日のソフトバンク戦では走者一掃ツーベースに3ランと6打点の槍働きを見せるなど、懸案だった二遊間の世代交代にメドがつく形になり、最下位に沈んだ中で数少ない希望の光になった。
 
 しかし、である。西田の戦いはまだまだ始まったばかりだ。球団史で新たな10年間を担う中心選手に脱皮するためにも、今シーズンが大切になる。
 
 今季、西田に乗り越えてほしいハードルを3つに絞ってみた。
 
1.守備の要・遊撃を守りながら好成績を残すことができるか?
 
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 前述のとおり、昨年OPS.658、打率.250を残したが、遊撃でスタメン出場した時にはOPS.618、打率.235と低迷した。
 表のとおり、いずれもリーグ平均遊撃手の数字を下まわった。松井稼との比較でも、遊撃の定位置を奪う結果になった西田も、打撃に関して言えば遊撃先発出場時の松井稼の後塵を拝している。
 
 身体的負担が大きいショートのレギュラーを張りながら、コンディションを整えて怪我することなく、バットでも1シーズン安定した数字を残すことができるか?
 西田は過去に何度か腰痛を発症している。その辺りのケアを含めてどう乗り越えていくのか、注視している。

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