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ドラゴンズ、上昇のカギは与四球数の減少にあり

球団史上28年ぶりの2年連続Bクラスに終わったドラゴンズ。昨年は主砲とエース、抑えが怪我で離脱しており、苦しい1年だった。その代わり、特に投手陣は若手が台頭してきたが、課題は制球力の向上。いかに無駄な四球を減らせるかが大事になる。

2015/01/11

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投手王国復活へ 若手投手陣の制球力アップが課題

 昨季の与四球数は503で2年連続リーグ最多。リーグ連覇を果たした11年は316与四球、12年は324与四球と、ともにリーグ最少の与四球。そこから150近くも増えた。与四球率に直すと、11年が2.22、12年は2.27に対し、昨季は3.50と1個以上も増えた。
 
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 連覇したときは統一球を使っていた影響もあり、リーグ全体の与四球も少なかったとはいえ、それを踏まえたとしてもドラゴンズの与四球増加は異常である。
 
 リーグ屈指の制球力を誇る、エースの吉見一起がケガで離脱したといっても寂しい数字で、これだけ増えてしまっては苦しい戦いになるのも無理はない。
 救いはある。主力投手の与四球率を見ると、山井大介が3.42、大野雄大が2.56、雄太が2.14、濱田達郎が3.73と、リーグ平均の3.10と比べてもそこまで多くはない。
 
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 問題は、これからの担う若手投手陣で田島慎二が5.12、伊藤準規が5.35、小川龍也が8.76と目を覆いたくなるような数字が並ぶ。もう若手ではないが、11年のMVP浅尾拓也も昨季の与四球率は5.68。11年は与四球率が1.55だった投手とは思えない数値だ。
  
 球場別で見ると、本拠地ナゴヤドームではチーム全体の与四球率が3.46、それ以外では3.54と大きな差はない。球場を問わず制球力をつける必要がある。
 
 長いプロ野球の歴史の中でも、ドラゴンズは過去、3年連続Bクラスが68年~70年(6位→4位→5位)の一度しかない。ドラフト以外で目立った補強はないが、谷繁体制2年目の今季、逆襲なるか。

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