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巨人、剛腕カミネロ獲得で守護神争い勃発? 澤村は『内なる戦い』制し、信頼を勝ち取れるか

巨人は17日、アークイメデス・カミネロ投手との来季契約が基本合意に達したことを発表。来季は守護神争いも熾烈となる。

2016/12/18

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争奪戦を制した巨人

 巨人に期待大の守護神候補が加わった。
 17日、アークイメデス・カミネロ投手との来季契約が基本合意に達したことを発表した。

 今季途中にパイレーツからマリナーズへ移籍し、中継ぎとして通算57試合に登板。2勝3敗18ホールド、防御率3.56の成績を残し、メジャーでも十分な戦力となっていた。自己最速は164キロで今季もMAX159キロをマークしたと米メディアでは報じられている。自慢の剛速球だけでなくスプリットにも絶対的な自信を持っていて、145キロ前後の驚異的なスピードで相手打者を完全に翻弄するのが強みだ。

 実は筆者も現地で昨年5月にたまたま所用で渡米した際、パイレーツ時代のカミネロの投球を現地ピッツバーグのPNCパークのバックネット裏のスタンドからメジャーリーグ関係者とともに生でチェックする機会に恵まれている。

 この時のカミネロは残念ながら160キロオーバーにはならなかったものの平均球速は150キロ後半で特にスプリットは相手打者のバットにほとんどかすりもしなかった。

 スプリットだけでなく140キロ後半の高速スライダーに加えて速球系のツーシームもかなりエグイ角度で打者の手元において変化してくるから、未対戦の日本人打者はかなり翻弄されそうな気配だ。とにかく一球一球投じる球種が「重い」あるいは「鋭い」のである。

 複数の米メディアでも報じられていたが、カミネロは他に複数のメジャーリーグ球団や日本のプロ野球球団も興味を示していて水面下でいわば〝争奪戦〟の様相を呈していたという。しかし結局、今季の年俸53万ドル(約6100万円)から倍増以上の年俸115万ドル(約1億3200万=推定)という高額条件を提示した巨人に心が傾いた。このカミネロの下馬評が高いことを考えれば、巨人はかなり強力なブルペン補強を成し得たかもしれない。

 与四球が多いのが難点との情報はあるが、これについてもカミネロ本人は今オフ、地元のシアトルメディアに笑顔で「あと2シーズンくれれば完全克服し、パーフェクトな『0』にするよ」と冗談とも本気とも取れるようなセリフで豪語している。常に自信満々でビッグマウス。ただしこうした強い気持ちとポジティブシンキングは新天地・日本のマウンドでも掛け替えのないプラス作用を及ぼすはずだ。

 そして何より経験豊富なバリバリのメジャーリーガーは20代後半と若く何事にも貧欲でハングリー精神旺盛なタイプの持ち主であることからMLB内の評価は上々だけに、巨人にとっては必然的に期待値が高まる新助っ人であろう。

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