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球界を代表する二塁手・山田哲人と菊池涼介、プレースタイルは好対照【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は球界を代表する二塁手の山田哲人と菊池涼介だ。

2016/12/16

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スラッガーに変貌しつつある山田、状況に応じた打撃ができる菊池

 次に今季の成績を比較してみよう。「位」はリーグ順位。

山田と菊池の表20161213_2

 山田は今季、死球禍で10試合に欠場した。そのために積み上げ型の成績では、2試合しか欠場しなかった菊池に負けている。
 しかし長打、盗塁などの指標では山田の圧勝だ。リーグ屈指のスラッガーだけに、試合数が少なくても貢献度は抜群だ。

 一方、菊池は単打数が山田の倍近い143もある。安打製造機だったことがわかる。また犠打数はリーグトップの23、つなぐ野球の名手だったのだ。

 本塁打も13本打っている。
 過去には最多二塁打(2014年 39本)を記録したこともあり、もともと中軸を任されてもおかしくない打者なのだ。
 今年は2番打者として、チームプレーに徹した。一方、走者がいないときなど、状況に応じては長打を狙えるだけの力はある。山田を上回る106個の三振もその表れではないか。局面に応じて、つなぐ野球にスイッチできる。改めて広島優勝への貢献度は高かった。

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