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西武、岸FA移籍で人的補償選択はあるか? 補強ポイントから見る3つの可能性

FAで楽天に移籍した岸孝之、西武が人的補償を選択する可能性はあるのか。

2016/12/12

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西武の投手陣は左腕が不足?

 FAで東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍した岸孝之の人的補償のプロテクトリストが埼玉西武ライオンズに届いたそうだ。

 リストは公表されないが、投手の大黒柱だったエースの岸を失った西武からすれば慎重に吟味したいところだろう。

 ただ今回は対象となる相手が楽天とあって、難しい選択になるのは間違いない。

 昨年の千葉ロッテマリーンズがFA移籍の今江敏晃(年晶)の人的補償を選ばなかったように、楽天の選手層がそう厚いわけではないからだ。補強ポイントに見合う人材がいるのかの見極めは簡単な作業ではない。

 人的補償はアリか、ナシか。アリならば、誰を獲るべきか。
 西武の補強ポイントから精査していきたい。

 まず、西武の補強ポイントを整理していこう。
 第一は投手だろう。先発・中継ぎ、若手・中堅、どれも欲しいが、右腕は来季が2年になる多和田真三郎、髙橋光成、誠などの若手に期待ができ、ブルペン陣は大石達也、牧田和久、増田達至がいる。また、ドラフトでは甲子園優勝投手の今井達也をはじめ、4人の右投手を獲得している。人材難はやはり左腕になる。

 左腕で先発ローテーションを務めているのは菊池雄星のみで、中継ぎも武隈祥太、小石博孝しかいない。佐野泰雄、佐藤勇、野田昇吾ら候補はいなくはないが、層の薄さは否めない。

 楽天の選手名簿をみていくと、西宮悠介、濱矢廣大、大塚尚仁あたりが戦力になりそう。特に、西宮はルーキーイヤーの2014年に46試合に登板、3勝を挙げるなど1軍経験も豊富だ。濱矢は2014年にデビューしてプロ初勝利。今季は2勝を挙げている。プロ初勝利も、今季の勝ち星のうちのひとつも西武戦でのものだ。大塚は来季で高卒5年目になる若手のホープだ。1軍経験はまだ少ないが、高校3年時には春・夏連続で甲子園に出場。18U日本代表では森友哉とコンビを組んだこともある。

 ただ、西宮は楽天側が西武の戦力状況を予測してプロテクトの可能性は捨てきれない。濱矢、大塚というやや実績には乏しい選択肢をどうみるか。難しい所だ。

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