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U-23W杯初代王者へ導いたMVP・真砂勇介は未来の三冠王候補。ホークスで2度の”2日間1軍昇格”も貴重な経験に

「第1回WBSC U-23ワールドカップ」で優勝に輝いた侍ジャパンU-23代表。MVPに輝いたのは、ホークス4年目の真砂勇介だ。

2016/11/08

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今季は2度の1軍昇格も……

 U-23侍ジャパンとして魅せた活躍で、その名を全国に轟かせた真砂だが、プロ4年目で未だ1軍出場はなし。今季は、ウエスタンリーグで90試合に出場し、打率.295。タイトルこそなかったが、94安打、7本塁打、44打点、18盗塁。シーズン終盤の9月8日、走攻守全てで安定した成績を残していること等を評価され、初めて1軍に昇格した。

 水上善男2軍監督は、「上は、走攻守全てでレベルの高い選手を求めている。今は、真砂が良いですよと伝えました」と話していた。しかし、チーム事情もあり、出場機会なく2日で降格。それでも、水上監督は、「初の1軍をこんな緊張感のあるシーズン終盤に味わえるのはすごいこと」とここでの経験が真砂にとって大きな財産になると喜んだ。

 その貴重な経験を経て、戻ってきた2軍で再び結果を出し続けた。降格した9月10日から23日までの7試合で26打数11安打9打点、打率.423。24日に、2度目の昇格を果たしたのだった。藤本打撃コーチは、「今回のほうが(初昇格の時よりも)状態も良い。トップの位置が完全に修正されたし、タイミングもしっかりとれてるから、今度こそ出たら打てるんじゃない」と太鼓判を押していた。この2週間で、更に一皮むけた真砂だったが、無念にも今回も出場機会なく2日で抹消されてしまった。

 それでも、下を向くことなく、既に真砂の見る先は、「開幕1軍」だった。ウエスタンリーグのシーズン終了後、筑後で練習を続けていた真砂は、「これからも自分のやることをしっかりやるだけっす。自分は、来年、再来年、本気で勝負しないといけない。来季は、開幕1軍!」と力強かった。

 そして、10月に入り、みやざきフェニックスリーグが行われているところで、日の丸を背負う知らせがやってきたのだ。

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