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大田泰示「環境を変えれば、必ず目を覚ます」――ラグビー界の名将もほれ込んだ男、新天地で覚醒なるか

日本ハムに移籍した大田泰示。未完の長距離砲は新天地で才能開花なるか。

2016/11/06

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金の卵は大化けの可能性は?

 大化けを期待したい。日本ハム・大田泰示のことだ。左腕・吉川光夫らを交換相手に巨人から2対2の複数トレードで北の新天地へ移籍が決定。プロ入りから8年間在籍した古巣を離れ、今季日本一のチャンピオンチームへ心機一転で身を置く「未完の長距離砲」にとっては来季が才能開花のラストチャンスとなりそうだ。

 交換相手となった吉川は今季、8月まで先発ローテーションに加わった後、リリーフに転向して7勝6敗3セーブ、防御率4.19。昨季は先発で11勝をマークし、自己最多の14勝を飾った2012年には最優秀防御率(1.71)とリーグMVPの二冠王に輝いた実績を持つ。

 一方の大田は2006年の高校生ドラフトで1巡目指名した巨人に入団したものの、高校通算65本塁打を誇った長打力はプロの世界で発揮できずレギュラー定着はここまで果たせなかった。

 このMVP左腕と未完の長距離砲のトレードについては、各メディアの論調やネット上を見ても「格差が大きい」と指摘されているのが現状だ。両者の経歴や実績で比較すれば一目瞭然であり、それは確かに致し方あるまい。

 だが、日本ハムから見れば大田は「金の卵」。のどから手が出るほど欲しかった右の大砲として、来季から新戦力になる計算があるからこそ吉川放出の〝出血トレード〟に踏み切った。

 この日本ハムの読みが当たっているか、あるいは間違っているかはフタを開けてみないと当然分からない。ただし、大田に狙いを定めたところは非常に面白いと思う。ずっと伸び悩んでいる選手ではあるが、覚醒する可能性はまだ残されていると言えるからだ。

「泰示は環境を変えれば、必ず目を覚ます」

 これは今まで取材を重ねていて、プロ・アマ問わずに大田をよく知る関係者から共通して耳にした言葉である。

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