大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



Home » プロ野球最新情報 » 日本ハム » 就任1年目以来Vの栗山監督「我々が絶対に”苦しい”って言っちゃいけないと思っていた」

就任1年目以来Vの栗山監督「我々が絶対に”苦しい”って言っちゃいけないと思っていた」

4年ぶりのパリーグVを成し遂げた栗山監督の優勝コメントと、試合後の杉谷選手のコメントをお届けする。

2016/09/28

text By



栗山監督は就任1年目以来のパリーグ制覇

 9月28日、日本ハムが2012年以来4年ぶり7度目(前身の東映時代を含む)のパリーグ優勝を果たした。
 指揮官の栗山監督は就任1年目以来となる。

【栗山監督】
(はじめに、ライオンズファンに「少し時間をください」とお詫びした。)
――本当に優勝を決める一戦も僅差の厳しい戦いでした。どんな気持ちで采配をふるっていたんですか?

 ここまで頑張ってきた選手たちが、勝ちたくて勝ちたくて……ものすごく緊張しているのが伝わってきたので、とにかく、なんでもいいから、早く勝たせてあげたいと思ってみていました。本当によくやってくれました。

――開幕投手に指名した大谷投手がこの大一番で本当に見事なピッチングを見せてくれました。

 ピッチングで1回も褒めたことないんですけど、最高でした。

――そして、点が取れない苦しい状況の中、レアードが一振りでスタンドに運んでくれました。

 ブランドン(レアード)もそんなに力を入れなくてもと思うくらい気合が入っていてるのが分かったんですけど、あそこはうまくさばいてくれた。今年はね、レアードのホームラン、(中田)翔の打点、(西川)遥輝の足というのがチームの攻撃の核になっていったんでね、最後そういう形でしっかりできたのが良かったです。

――今シーズンを振り返って、開幕は連敗スタート。その後も、大きな連敗はないけど、連勝もない。ホークスと離れて苦しい前半戦だった。どんな思いで進めていたのですか?

 今年は、我々も苦しかったんですけど、日本全国、いろんな災害があって、特に北海道は台風であれだけの皆さんが苦しまれている姿を見たときに、我々が絶対に「苦しい」って言っちゃいけないと思ってやってきました。そういた皆さんから最後まで諦めるな、と。力をもらいました。ファイターズの選手たちの頑張りではありますけど、北海道の皆さん、ファイターズを応援してくれた皆さんが力で我慢できて、勝ちきれたということに本当に感謝しています。

――最大、一時、11.5ゲーム離されました。そのあたり、熱心なファンでも厳しいと感じていました。監督はいかがでしたか。

 僕自身は諦めていなかったし、それを教えてくれたのはファイターズの選手でした。

――6月から怒涛の15連勝、球団新記録でした。今年はどんなところが成長しましたか。

 すべての面で進化してくれたしね、まだまだここからの大きな勝負がありますけど、僕がということではなくて、一人一人の選手がね、手ごたえとして「この世界でやっていける」「勝負できる」と真価を見せてくれたので、夏場くらいからはほとんど何も言っていない。その成長を見ているだけに、最後はどうしても勝たせてあげたかった。

――夏場からはホークスとのマッチレースの様相を呈しまして、抜きつ抜かれつ、本当に最後の最後まで、気の抜けない戦いが続きました。この厳しい競り合いの中で、どんなプレーぶりでしたか。

 本当に頼もしかったですし、進化の速さを実感できました。私もそうですし、コーチのみなさん、選手が毎日育ってくれることが一番の喜びだったし、それらが力になったんで、僕らが語るよりも(選手の成長は)ファンの皆さんが感じてくれていたと思う。

――4年ぶりのリーグ制覇。2012年と違った思いもあったと思います。

 優勝、うれしいっす。

――パリ―グの頂点に立ちましたが、4年前は取れなかったもう一つ上の頂があります。次の目標についてお聞かせください。

 僕がということではなくて、選手たちが日本シリーズで置いてきた忘れ物を一番感じてくれていると思うので、やってくれると思います。

――敵地・西武プリンスドーム、そして、全国のファイターズファンがこの日を待っていました。ファンの皆さんに一言メッセージをいただけますでしょうか。

 北海道の皆さん、ファイターズを応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。今シーズン、間違いなく一つだけ確信したことがあります。ファイターズの選手たちは北海道の誇りです。

【囲み取材】

――大谷があそこまで投げてくれた。
 本当に、長嶋さんに憧れて、「メークミラクルアゲイン」とみんな言っていたけど、自分の中ではっきりと題名を決めて今日まで来て、勝ったら喋ってやろうと思ったけど、本当にそういう意味ではその通りのピッチングをしてくれたので、良かったです。

――その題名はなんですか?

 北の国から2016、伝説、誰もあきらめなかった。

 そういう風に決めていて、今日の試合はバッターがしびれてて、点を獲れる感じがないよね。あの1点を翔平がなんとかするしかないと思っていて、(復帰から)4試合目で本当にあれだけのピッチングをするなんて思っていなかった、本当に感謝している。翔平をほめることはなかったけど、チームを勝たせろと言ってきて、本当にうれしかった。よく頑張ったね。

1 2