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首位打者ほぼ確定の角中、断トツの打率を残せる理由――「心」よりも「体と技」

今季パリーグの首位打者は、角中勝也がほぼ手中に収めたといっていい。成績を見れば、ダントツのトップ。今季好調の要因はどこにあったのだろうか。

2016/09/06

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角中が最も重要視する要素

 残り18試合を残して、ほぼ首位打者のタイトルは手中に収めたといっていい。
 千葉ロッテマリーンズのヒットメーカー、角中勝也がリーグダントツのアベレージを残し、首位打者争いを独走している。

 2ストライクに追い込まれてからノーステップ打法にするなど、特異な技術力の持ち主だが、これまでのところ、彼の技術論はほとんど語られていない。

 一時は、角中を除くパリーグの規定打席到達全打者が3割を切るなか、なぜ、角中だけがこれほどの結果を残すことができるのだろうか。

「何にも変わっていないすね。去年から何が変わったかとか聞かれますけど、体の状態がいいというくらいで、本当に何も変えていないんでね……」

 寡黙な雰囲気のする角中は、実は雄弁なのだが、この言葉にもあるように自ら多くを語らない男である。
 しかし、この言葉の中にも、今季好調のヒントは隠されている。
 
 それは「体の状態がいい」という言葉だ。
 角中がもっとも重視するのがこの体の状態だ。
 
 それは次の言葉に集約される。

「心・技・体が重要だって言いますけど、僕はメンタルで抑えられたとは考えないタイプです。大量得点差の時は、もう少し集中しておけばよかったということがあるかもしれないですけど、誰だってグラウンドに行けば気合は入るものだし、メンタルで結果を出せるとは思わないです」

 野球にメンタルは関係ない。
 抑えられたのは、配球はもちろん、技術で抑えられた。
 野球選手としての結果を、そこにもっていくのが、角中の野球理論なのだ。

「里崎さんがおっしゃられたことがあって、僕も一緒やなって思ったんですけど、僕は心・技・体ではなく、体・技・心です。心はそんなに重要じゃない。誰だってバッターボックスに入れば気合は入る。それよりも、体と技。里崎さんがその話をされていて、すごく納得しましたね」

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