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「敵地」巡りで実感した、ホークスの圧倒的な存在感。日ハムよ、熱量で負けるな【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#37】

ホークスと熾烈な首位争いを演じているファイターズ。久しぶりに「敵地」を巡って、圧倒的な熱量を感じた。ファイターズの選手もファンも、今こそこの熱量に負けない力を見せつけたい。

2016/09/05

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タマスタで感じた「設備のスケールのでかさ」

 一方、タマスタ筑後は3軍戦だった。さっきの言い方なら「戦力の強大さ」を担保する部分。いや、設備のスケールのでかさに驚いた。正式名称「HAWKSベースボールパーク筑後」は、メインの人工芝球場とサブ球場、室内練習場、選手寮を備え、要するに1年中、キャンプをやってる感覚だ。僕が見たのは3軍戦だからそこで背番号3ケタの選手らが腕を磨いていた。JR九州新幹線と鹿児島本線の「筑後船小屋」駅から間近でアクセスもいい。開業から5カ月、しっかりファンもつかんでいた。
 
 僕は90年代、千葉県鎌ヶ谷市にファイターズタウンができたときのことを思い出した。高橋信二、森本稀哲、田中賢介、鶴岡慎也、糸井嘉男、陽岱鋼、中田翔……、ファイターズの飛躍はあそこから始まった。あの時代、鎌ヶ谷はファーム設備のトップで、よく他球団から視察が訪れていた。今、設備面においても選手数においても2ランクくらい上のタマスタが、一体どんな時代をもたらそうとしているのか。それに思いを巡らせる。1軍のヤフオクドーム遠征の折に、一度、タマスタをご覧になることをお薦めする。宿泊は船小屋温泉がいいかな。「高濃度炭酸泉」という全国でも希少な泉質だ。
 
 今回の旅は福岡ソフトバンクホークスの圧倒的な存在感を感じ続ける旅だった。野球が人の暮らしの真ん中にある。ホークスっていうのは野球チームであると同時に1年続くお祭りみたいなものだ。僕らが戦う相手はその熱量なのだと思う。
 
 たぶん9月21、22日の直接対決までデッドヒートは続くだろう。どっちが上にいようと僅差でぶつかるのは間違いないだろう。僕らももう一度、いかれぽんちで行こう。家族で職場で学校で野球のことばっかり話して、ヒルマン時代の弾けっぷりに立ち返ろう。野球で泣いて野球で笑おう。九州の熱はそんな感じだ。負けないぞ。
 
PS、本稿をご覧のファイターズファンには、ヤフオクドームの「シーズンシート2017早期ご契約(9月30日まで)特典」として、既に「2016日本シリーズ優先購入権(第4戦目、購入席数分)」がビジネスツール化していたことを報告したい。でかでかとパネル掲示されてました。これは燃料になりますよね。
 
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