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借金「6」DeNA、悪夢の8月脱出なるか。CS進出へ98年V戦士は「山﨑康晃とロペスがカギ」

5カード連続で負け越しを喫するなど、借金が「6」に膨らんだDeNA。CS圏外の4位転落も現実味を帯びている。果たして、このままシーズンを終えてしまうのだろうか

2016/08/25

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クローザー・山﨑の不調とともに苦しみだしたチーム

 ではピッチャーは、誰がキーマンになるというのか。

「そこはやっぱり山﨑(康晃)だと思う。山﨑が不安定になってから、チームが苦しみだしたような気がしますからね」

 8月2日の阪神戦で山﨑は自身ワーストの4失点で負け投手になると、そこから4試合連続で打ち込まれ計10失点している。以来、山﨑は勝ちパターンの場面で登板はしているものの絶対的守護神とは言い難い不安定さを露呈している。

「あの8月初頭の負けがなければ今も5割をキープできていたと思うし、今シーズンを振り返ったときカギになるんじゃないかな。勝っているところをひっくり返されるほど負け方として一番つらいケースはないし、本人はもちろん、チームに与える影響は大きい」

 山﨑は直近の試合では20日の中日戦で3分の2イニングを投げ27セーブ目を挙げているが、登板した9回は先発の山口から田中に繋いでからの継投だっただけにラミレス監督も迷える守護神の起用に慎重になっているのが分かる。しかしラスト1イニング、なんの迷いもなしに山﨑を投入できる状況にならないかぎり、DeNAのクライマックスシリーズ進出は厳しくなることは間違いない。

 野村氏は最後に、日本一になった1998年を思い出し、この時期の最善の戦い方を次のように語る。

「もう上を見るとか下を見るとかではなく、目の前の試合を精一杯やっていくしかないし、その積み重ね以外、ここを切り抜けていく手段はありません。後先は考えず、とにかくこれまで以上に集中して欲しいですね」

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