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【5月27日~30日セ・パ第19節展望】パ首位攻防戦、ホークスが圧倒か。ロッテの粘り強さか。好調同士「DeNA対広島」は投手陣がカギ

2016年5月27日~5月30日までの第19節、勝負のポイントはどこにあるか。

2016/05/27

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<パ・リーグ>

楽天―日本ハム Koboスタジアム宮城

 

 前週と同じカードで今節は楽天のホームで相対する。9連敗中の楽天は投打ともに精彩を欠いている。エースの則本以外の投手がなかなかゲームを作れていない。その中で初戦の先発は左腕の塩見が立つ。7試合に投げて1勝2敗だが、防御率は3.35で、ゲームを作れる投手だ。今の悪い流れをしっかりと断ち切ってほしい。3戦目の釜田はこの2試合、苦しいピッチングが続いている。同じカードの対戦で何とか取り返していかないと、チャンスがついえてしまう。打線はアマダーが合流したが、2試合で安打は相手の守備陣がボールを見失った1本のみと本領発揮には至っていない。岡島らの勢いもやや収まってきた感がある、状況は苦しい。どう打開していくか。

 日本ハムは2位決戦に2連敗したが、チーム状態は悪くない。初戦の先発は吉川だ。今季4勝を挙げているが好不調の波がある。中8日開けての登板だけに、しっかりゲームを作りたい。メンドーサ、大谷と出足は低調ながら、徐々に調子を上げている2人が2、3戦目に先発予定だ。打線は6、7番を変えるなどの動きはあるが、大きな波がない。ここ数試合、9番・西川の調子が上がってきたが、彼をどう生かしていくか。チームの中核など、目立つポジションにいるほど輝く選手だけに、今の状態を続けたい。ここで3つとって、交流戦に向かいたいのが本音だろう。

 

ロッテーソフトバンク QVCマリン

 

 首位攻防戦となる。4連勝で勢いに乗るロッテは本拠地のゲームとあって、是が非でも勝ち越したいはずだ。初戦の先発はエース・涌井がソフトバンク打線に対峙する。エースで勝って勢いをつけたい。涌井がどんなピッチングをするか。この3連戦のカギを握るかもしれない。2戦目はスタンリッジ、3戦目は前回今季初勝利を挙げた唐川が上がる。打線は首位打者の角中の勢いが止まらない。この5試合でも5割近い打率、5割を超える出塁率をマークしている。高濱や細谷なども好調だが、終盤になってもあきらめない粘り強さも見逃せない。離されずにくっついていけば勝機が必ず来るはずだ。

 ソフトバンクは、初戦の先発に2勝を挙げるなど、ローテーションを獲得しつつある東浜を送り出す。12日のロッテ戦では8回を2失点に抑えている実績もあり、今節にぶつけてきている。2戦目の千賀は前回登板で今季初めて6回を投げ切ることができなかった。3戦目予定の武田は5連勝中と安定している。打線は前節のオリックス戦で22得点を挙げるなど派手に打ちまくっている。とはいえ、選球眼がいいのも見逃せない。本多、柳田、長谷川ら左打者が好調。ロッテの先発は右投手ばかり、しっかり結果を残したい。粘り強いロッテに対し、ソフトバンクは圧倒できるか。

 

 オリックスー西武 ほっともっと神戸 2連戦

 

 前節大量失点もあったオリックスは投手陣を再建しなければならない。初戦の先発は東明との情報だ。今季不調で2軍に降格したが、出直し登板となる。昨季の西武戦では3勝を挙げているだけに、ここから復活したい。2戦目はローテーション通りなら西が登板だが、ディクソンを中4日で登板させる可能性が浮上してきている。昨季の西武戦防御率は1.21と圧倒していた。今季も4勝中2勝は西武からのものだ。打線は西野がこの数試合は良くなかったとはいえカギを握る打者だ。この2戦は小島を2番に入れたが、思い切って、1、2番を西野・糸井で攻撃的にするほうが面白いかもしれない。小谷野やブランコ、T-岡田など、日によって状態が変わりすぎるが、手堅く攻めていくより果敢な姿勢が今のチームに必要かもしれない。

 西武は同一カード3連勝を挙げ、勢いに乗る。中でも、この3戦は先発投手3人に勝利がついた。これはチームにとっても大きい。その中で初戦の先発は多和田だ。前回登板では5回を2失点とゲームを作った。低めに伸びるストレートは勢いがある。チームの流れに乗ってプロ初勝利といきたい。打線は1番・秋山、2番の栗山が安定して出塁している。破壊力のあるクリーンアップが日替わりで打っていくが、前節は浅村が好調だった。今節は誰が活躍するか。下位打線は26日の試合で鬼崎が3安打をマークして存在感を見せた。そのほか、木村昇、炭谷、金子と安定してはいないとはいえ、率が上がってきたのは大きい。借金はあと4つ。上位戦線をうかがう意味でも、2連勝したいところだ。

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