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オリックス躍進に、伊藤光の成長あり――金子千尋の〝光〟績【どら増田のオリ熱コラム #1】

音楽イベントやタレントのプロデュースをする傍ら、タレントとしてイベントの司会やプロレスのリングアナウンサーや執筆業も行う、どら増田さんはオリックスファンだ。昨年より在京のオリックスファンが交流するイベント「関東オリバカ交流会」を有志と主宰し、定期的に開催している。オリックスを全国に広めるべく、ファン視点でコラムを掲載していく。

2014/11/27

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伊藤光を育てたのは、金子だ

 〝どんでん〟こと岡田彰布前監督が次期正捕手候補として積極的に起用し、2012年最終戦のソフトバンク・小久保裕紀引退試合では西勇輝とのバッテリーでノーヒットノーランを達成。昨年森脇浩司監督になってからは完全に正捕手として定着すると、バッティングが好調だったこともあり、オールスター戦にファン投票で選出された。本人の希望が通り田中将大の球を受けている。

 シーズン終了後には台湾で開催されたベースボールチャレンジに侍ジャパンに初選出。広島入りが決まっていた大瀬良大地とバッテリーを組み、ピンチを凌いだ時に光が見せたガッツポーズは大会のハイライトだった。

 今季はソフトバンクからFAで加入した山崎勝己と併用されたため、137試合と出場試合数こそ昨年と同じだったが、規定打数には届かなかった。
 しかし金子、西をはじめ主力投手のキャッチャーは光に固定されており、12球団一の最強リリーバーも光がしっかりとリードしていた。これが12球団一の防御率につながったのは言うまでもない。

 こうした光の活躍に大きな影響を与えたのは、金子の球を誰よりも受けてきたからだと私は思う。昨年と今年の2年間で金子が好成績を残したのは、金子が光をマウンド上から育て上げた証拠。今シーズンはベストバッテリー賞、ゴールデングラブ賞、ベストナインを揃って初受賞している。

 金子は最近発売された著書の中で、光とは「阿吽の呼吸」と「意思の疎通」ができていると述べている。「全球変化球勝負」と宣言した今年のオールスター戦でこれまで使ったことがないカットボールには「オールスターを実験台に使うとは」とさすがの光も驚いたようだが「光なら何を投げても大丈夫だろう」という確信と信頼がなければ投げられない。

 昨年辺りから光も「俺は金子さんの球を受け続けてるんだ、何でも来い」という自信のようなものが、金子以外のピッチャーの球を受けている時にも感じられるようになった。

 金子が光を育てたことにより、日高剛に継ぐ正捕手がようやく誕生し、今季のオリックス大躍進を生んだのである。
 やはりキャッチャーが固定していないチームは優勝争いができない。10.2福岡決戦に敗れた時、光は一目はばからず号泣した。それは正捕手としての責任と重圧が一気に切れてしまったのだろう。しかし若い光にはまだまだ伸びしろがある。

 金子とのバッテリーが来季も見られるかは金子しか知る由もないが、もし金子とのバッテリーが日米野球で終わろうとも、金子を〝リード〟する立場に成長した光ならもう大丈夫だ。この経験を西をはじめオリックスが誇る優秀な若いピッチャー相手に思う存分活かしてもらいたい。

 最後に先月17日に光が日刊スポーツの取材に応えた金子への思いを引用させていただきたい。

「僕がどうこう言えることじゃないが、ずっと一緒にやりたいと思っている。金子さんは特別。僕以外は受けさせないと思ってやってきた」

 果たして、チームにとって扇の要になった光の思いに大黒柱が出す答えは……。

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いよいよ今週!
「関東オリバカ交流会 2014大忘年反省会」
<日時>
11月29日(土)19時30分開始
<会場>
秋葉原 らいぶがれーじ秋田犬
<会費>
2000円(学生1800円・高校生1500円)
※1ドリンク代別

=ラインナップ=
19:30
おーき団長監修スペシャル映像
19:50頃
オープニング討論会
20:00頃
歌い納め!みんなで歌おう!応援歌!!/応援歌バンドAID
21:00頃
公開徹底討論
21:45頃
エンディング
◎司会進行 どら増田

dramasuda@gmail.comにて予約受付中!

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