大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



【5月17日~19日セ・パ第16節展望】「無敗対決」SBバンデン対F有原。中日・田島は開幕からの無失点記録達成なるか

2016年5月17日~5月19日までの第16節、勝負のポイントはどこにあるか。

2016/05/17

text By



<パ・リーグ>

ソフトバンクー日本ハム 北九州、ヤフオクドーム

 

 初戦が北九州で行われる3連戦だ。実はソフトバンクは北九州市民球場での戦績は7連敗中(引き分け挟む)と苦しんでいる。初戦の先発に日本で負けなしのバンデンハークが上がるが、果たしてどちらのジンクスが崩れるか。前回の日本ハムとの対戦では、降板時は負けていただけに、注目したいところだ。2戦目は和田、3戦目は東浜か。和田は前回の日本ハム戦で打ち込まれた。今度は抑えたい。打線はやや状態が落ち着いてきたとはいえ、首位打者を争う内川や中村らが振れている。柳田がまだ本調子とはいかないが、前節のオリックス戦では金子から貴重な適時打を放つなど勝負強さは健在だ。

 日本ハムは是が非でも負けられない。前回の3連戦では試合を優位に進めながら終盤に粘られた。今節は粘り切りたい。初戦の先発はいまだ無敗の有原が立つ。前回の対戦でも無敗のバンデンハークに互角以上に渡り合った。指揮官も自信をもって送り出す。2戦目に登板予定の吉川は前回のソフトバンク戦はKOされた。同じ轍は踏みたくない。打線は、股関節の痛みが心配された主砲・中田が今節から守備にも復帰予定。陽、中田、大谷を同時起用して、首位・ソフトバンクに打ち勝ちたい構えだ。特に打者として、ブライス・ハーパーを思わせる打球を連発している大谷が打席に立つのは大きい。

 

ロッテー西武 QVCマリン

 

 2戦合計22得点を挙げて勢いに乗るロッテは、負け越しが続く西武を迎える。初戦の先発は西武戦6連勝中の石川が上がる。前節、壮絶な打撃戦を制した陰で投手陣の崩壊は死活問題。石川の好投でぴしゃりと流れを変えたい。2戦目の二木は前回の西武戦では粘り強いピッチングを見せた。3戦目にはエース・涌井と盤石の先発陣で臨む予定だ。打線は選手層の厚さが売りだ。近年、競わせてきた成果が如実に表れている。清田、デスパイネ、角中を軸としながら、鈴木、中村、根元らがうまく機能している。スタメンが不調でも、井口、細谷らが控えているのが大きい。どれだけの点差があってもビッグイニングを作れる打線は、相手に脅威となるはずだ。

 西武は岸の離脱から苦しい投手陣にある。今節は佐藤、菊池、高橋光と若い投手陣で挑むことになる。カギを握るのは、2戦目の菊池だ。前回の楽天戦ではエースの則本を圧倒するピッチングを見せながら、味方に援護がなく8回に炎上した。平均年齢23歳のローテだけに、彼自身が殻を破るためにも、大きなターニングポイントに差し掛かっているといえる。打線は、好調の栗山をどう生かすかだろう。15日の試合までは栗山を6番に置き、打線を分断してしまっていた。彼を2番に入れることで15日の試合では日本ハム・大谷をKOできた。打線は粒がそろっている。いかにつなげるかは、作戦コーチの腕次第だ。

 

楽天―オリックス 秋田、盛岡

 

 地方球場で開催の2連戦となる。楽天は前節、投手陣が炎上して2連敗した。先発陣を含めて奮起を期待したい。初戦の先発は前週、雨天中止のために登板が流れた。登板間隔は大きく空いているが、投手陣を救ってもらいたい。2戦目には、おそらくエースの則本が上がるだろう。2戦続けての中5日の登板となる。打線は上位から下位まで切れ目がない。1番の岡島は好調をキープしているし、銀次、茂木は調子を上げている。左打者偏重なのは気がかりだが、オリックスは右投手が多く心配はなさそうだ。

 オリックスは調子がなかなか上がらない。新外国人獲得のニュースなど、戦力を整備しているというのが現状だ。特に投手陣は元気がない。初戦先発のディクソンは、3勝3敗とやや元気がない。本来のピッチングを取り戻してもらいたい。2戦目には近藤一が上がる。今季3戦して2勝を挙げている。肘の影響もあって、投球回数を刻めないが、多彩な変化球を駆使して、守備のリズムを作りたい。打線は、1番の西野の状態がいい。糸井、復帰したばかりのブランコとつなげていきたい。

1 2