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巨人岡本和真、19歳スラッガーの現在地――立ちはだかる村田修一の壁【死亡遊戯コラム 】

巨人のベテランで今季意地を見せるのが村田修一だ。ここ近年は移籍組が守る三塁のレギュラーを期待の若手・岡本和真が奪う日は来るのだろうか。

2016/05/07

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今年は2軍で経験

 原政権時代は若手を1軍昇格させ即4番抜擢という采配もあったが、由伸監督は今のところ
オーソドックスな起用法だ。
 今季4年目の辻東倫や大卒ルーキー山本泰寛は、まずは代打で途中出場しプロ初安打を放
っている。

 内野レギュラーは一塁ギャレット、二塁クルーズ、遊撃坂本、三塁村田で基本固定。
 クルーズが故障離脱している現在は片岡治大が代役二塁手を務める布陣だ。
 
 恐らく、ギャレットか村田のどちらにアクシデントでもない限り、岡本を1軍のレギュ
ラーで使う可能性は低いはずだ。
 
 ならば今は2軍の4番としてフル出場し、毎日4打席立ち、課題の三塁守備の経験を積んだ
ほうが将来的にはプラスではないだろうか。
 
 ひとつのモデルケースになるのが、岡本と同じ高卒ドラ1野手の中田翔(日本ハム)であ
る。
 
 中田は2年目にイースタンで打率.326、30本塁打、95打点という驚異的な数字を残し、翌
年には1軍で9本塁打を放っている。
 岡本もまずは2軍で圧倒的な成績を残し、本当の勝負は3年目の来季。
 先輩の大田泰示や中井大介は最も旬な時期に1軍でチャンスをモノにできなかった。
 いつの時代も新しいスターの誕生はファンにとってプロ野球の楽しみのひとつだ。
 
 だが、その若手の台頭を阻止すべくベテランの生き様にも熱くなる。
 
35歳の村田修一と19歳の岡本和真。
ここ10年近く三塁レギュラーは村田や小笠原道大の移籍組が守ってきた。
その一方でチームには長嶋茂雄、中畑清、原辰徳と生え抜き「4番サード」の系譜もある。
果たして、平成生まれの岡本が、昭和の巨人の伝統を復活させることができるのだろうか。

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