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【4月22日~24日セ・パ第9節展望】ロッテ、ナバーロいよいよ出場へ。「条件」がそろった広島・新井は記録達成か

2016年4月22日~24日までの第9節、勝負のポイントはどこにあるか。

2016/04/22

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<パ・リーグ>
ソフトバンク-日本ハム ヤフオクドーム 2連戦

 ソフトバンクは21日が雨天順延となり、2日置いて万全な状態で日本ハムとの2連戦を迎える。先発はともに2勝を挙げている千賀、武田を送り込む予定だ。千賀は登板を重ねるごとに凄みが増している。前回の西武戦では完封まであと一歩のピッチングを見せた。武田は前回登板で6回途中6失点と荒れた。どう立て直してくるか注目したい。打線は柳田の四球記録は止まったが、1番に定着している福田が3割台をキープ。5番の松田も徐々に調子を上げてきている。勝負所で一気に畳みかける強さが今季は目立ち、集中力は出色だ。

 一方の日本ハムは前節を2勝1敗と勝ち越しムードはいい。先発はメンドーサと大谷と予想するが、果たしてどうか。21日の試合で大谷は打者として出場しなかった。それだけ次戦に懸けていることだろう。打線は調子の良し悪しはそれぞれあるが、3番の近藤がキーを握っている。21日の試合でケガから復帰してヒーローになった陽の起用法も気になるところ。打線は上り調子と見ていい。ソフトバンクの強力投手陣に対する好調日本ハム打線。週末は楽しみな試合になりそうだ。

西武-楽天 西武プリンスドーム

 今季初の6連戦となる西武は札幌からの移動直後のゲームになる。その6連戦に合わせて、21日の試合から投手の登板間隔を狭めて臨む。初戦先発の十亀はここまで4戦勝ち星なし、すべての試合で5イニング以内で降板と躓いている。早く勝利が欲しいところだろう。2戦目はバンヘッケン、3戦目は中4日で岸を投入するという情報もある。シーズンの早い段階からのこのローテーションは、西武投手陣の層の薄さを示しているが果たして。打線は打順をやりくりしながらだが、爆発力が鳴りを潜めている。特に打率1割台の浅村は守備面でもミスが出始め、心配だ。21日の試合で死球を受けて途中交代した中村が離脱するようなら、どん底状態に陥る。

 楽天の初戦登板は前回登板で開幕からの連勝がストップした則本が立つ。接戦を乗り越えてチームの雰囲気が良く、則本でさらに勢いをつけたい。2戦目には安楽が先発予定だ。高校日本代表でバッテリーを組んだ森友哉との対決があるか。見てみたい対戦である。打線は1番・島内で落ち着き、打線をスムーズな流れにしている。嶋の復調も大きく、やはり怖い9番打者だ。いまだ打率1割台のゴームズはそろそろ見切る時かもしれない。枡田などにチャンスを与えるべきだろう。

ロッテ-オリックス QVCマリン 2連戦

 雨天中止などで2日空いた千葉ロッテは、この1週間、元気がなかっただけに仕切り直しだ。そういった意味では初戦の先発に中8日で涌井を初戦にもってくることができるのは大きい。4戦4勝の右腕でしっかり連敗を止めたい。打線はやや下降線だが、新外国人のナバーロが今節から出場する。思い切った打順の組み替えにチャレンジしてはどうか。1番・清田、2番・角中など、ナバーロの存在がチームを変えうる。

 オリックスは前節2度の延長戦を戦うなど、投手陣を総動員したばかりだ。その意味では移動日が挟まったのをうまく使いたい。この2連戦は金子、西の予定だ。金子は未勝利の鬱憤を晴らしたいところ。打線は糸井が好調を維持しているところに、前節は駿太が猛烈なアピールをした。高卒6年目、いよいよブレイクなるか。21日の試合でノーゲームながらに2本塁打を放ったモレルに少し当たりが出てきたことも大きい。エースに勝利をつけるためにも、チーム一丸で戦いたい。

 <セ・リーグ>
中日-ヤクルト ナゴヤドーム
 
 前節震災の影響で2試合中止になった中日は、中4日空いての試合になる。先発投手に余裕をもって迎えることができるのをプラスにしたい。初戦の先発は今季3戦2勝、すべての試合でQSを達成している若松が立つ。エースの大野が離脱しているだけに、彼に掛かる期待は大きい。初戦を勝って3連戦を優位に進めたい。打線は主軸に加えて大島や荒木らにやや当たりが出てきた。併用でいい競争関係にある杉山と桂も随所に活躍で来ている。接戦に持ち込めば強さを持っているチームだけに、早めに得点を挙げて勝負強さで勝りたい。この4日間のブランクだけ気がかりだ。

 ヤクルトは連戦が雨天で小休止、1日の休みがあるのは大きい。初戦の先発は石川が立つ。これまで4戦に先発して2勝2敗と良い時と悪い時がはっきりしてしまっているのが課題だが、前回登板に続きたい。雨天中止の関係で小川をどこで使ってくるのか。打線は1番の坂口から切れ目がなく、破壊力は抜群だ。前日に大引が腰痛から復帰。今季、併殺を捕れないシーンが目立っている。大引の復帰で流れを変えていきたい。昨季、併殺を取って攻撃につなげてきただけに、守備の安定から上位を狙いたいところだ。

巨人-DeNA 東京ドーム

 中4日あけてのゲームになる巨人が最下位DeNAを迎える。今のチーム状態、先発投手を含めて巨人が優位になる。初戦先発に菅野を立てて必勝を期す。これまで負けなしだが、前回のDeNA戦で筒香に本塁打を打たれた。チーム同士の戦いの中での、彼らの対決も見逃せないだろう。ポレダのあと、3戦目はローテの再編がありうる。打線は足に不安を抱えていた坂本にはいい休養になったはずだ。今節での先発はあるか。これまで通り1番立岡、3番長野か。高橋監督がどういう選択をするか注目したい。

 DeNAはチーム状態が悪い中で、休みが多い巨人との対戦は分が悪い。投手はいまだ勝ち星がない今永が初戦のマウンドに立つ。とはいえ、内容は決して悪くないだけに、そろそろルーキーに良い気分を味合わせてあげたいところだ。復帰2戦で好投している山口には安定感のある投球を求めたい。懸念の打線だが、1番・桑原がいい味を出してきたが、それに続く選手の登場を待ちたいところ。ホームランキングを走る筒香の調子が落ちないだけに、走者が詰まっている状態で彼に回したい。
 

阪神-広島 マツダスタジアム

 3位と好位置につけている広島がホームで阪神を迎え撃つ。先発はホームで初めて先発するルーキーの横山だ。前回の阪神戦では7回自責点1と好投した。ゲームをしっかり作って打線のリズムにつなげたい。第2、3戦はこれまでと同様、黒田、福井が控え、一気に3連勝と行きたいところだ。打線はルナの離脱を「4番・新井」でめどをつけようとしている。大記録まであと少しの新井はこの3連戦でどのような活躍を見せるか。「ホーム」「4番」「相手が古巣」と条件はそろっている。19日のDeNA戦で2年ぶりの一発を放った堂林は20日の試合ではからっきしだった。伸び悩みから脱するためにも、ここは粘りたいところだ。

 阪神は雨天順延で初戦の先発にメッセンジャーを送る。この2試合は8イニングを投げて勝ち投手になるなど、調子を上げている。相手投手の力関係からも今日の試合は落とせない。能見、岩貞と控えるが、好投を続けながら勝ち星のない岩貞は試練の時だ。今のピッチングを続ければいつか勝利はついてくる。前回同様の落ち着いたマウンドさばきで臨んでほしい。打線は高山の故障で打順の変更を余儀なくされたが、2番に入った大和が猛アピールしている。調子が続かないのが彼の課題だが、守備の安定感はずば抜けているだけに使いたくなる活躍を見せたいところだ。若手の江越も好調を維持しており、若い力で勝利をもぎ取り、経験を力に変えてほしいものだ。