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スプリットではなくチェンジアップに活路を見出した金子千尋 日米野球という豪華な実験室で得られた発見

国内FAを行使し、来季の去就に注目が集まる金子千尋投手が日米野球第2戦に登板した。WBCを見据えた球場仕様、使用球も大リーグ仕様。金子にとってはまさに仮想メジャーでの登板となった。

2014/11/17

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米スカウトが評価するスプリットではなく、チェンジアップで三振を奪った金子

 さながら公開オーディションの様相を呈した。

 8年ぶりに復活した日米野球、東京ドームで14日に行われた第2戦。侍ジャパンの先発マウンドには、今オフにポスティング・システムでの大リーグ挑戦を視野に入れる金子千尋投手が上がった。

 結果から言えば、5回3安打3失点。毎回の5三振を奪ったものの2四球を与え、今季ナリーグ首位打者のモーノーには中堅右へ特大2ランを浴びた。

 完璧ではないが、決して悪くもない。
 及第点の結果の裏で金子は数々の実験を行い、確かな収穫を得ていたようだ。

 試合後、メディアに囲まれた金子は取材に応じ、
「スプリットをもっと振ってほしかったかな、と思うけど、その代わりにチェンジアップをうまく使えた。打者によってタイプの違いはあるが、パワーがある分、(打つ)ポイントが近い。ぎりぎりまで球を見られていると思った」という。

 確かに4つ奪った空振り三振は、全てチェンジアップ。
 一方で、米スカウトが高く評価するスプリットは、メジャーを代表する打者たちに見極められた。

 これらのメジャーの一流打者の対応を見て、金子は、より緩急差を生かせるチェンジアップで打者のバランスを崩し、バットに空を斬らせたのだ。

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