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36年ぶり2ケタ三塁打の可能性も。鯉と竜浮上のカギ握る遊撃手は89年組

広島東洋カープと中日ドラゴンズのショートには、ともに89年生まれの若武者がいる。

2016/03/21

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昨季、大器の片りんを見せた中日の遠藤。課題は守備面と怪我をしない体づくり

 遠藤は14年ドラフト会議で中日から7位指名を受けて入団。下位指名でありながら、182㎝・78㎏の大型遊撃手として、これからの中日を背負っていける逸材だ。その片りんをルーキーイヤーの昨年、証明してみせた。
 
 41試合の出場で打率.271、4本塁打、14打点という成績を挙げ、遊撃手ではエルナンデスの118試合に次ぐ39試合に出場した。7月25日からの約1カ月間で4本塁打を放ち、8月18日の広島戦(ナゴヤドーム)では黒田博樹の甘いスライダーを見逃さず、右翼スタンドへ決勝の4号3ランを放ち印象づけた。
 
 課題は守備だ。
 スローイングに難があるため一時は外野手転向のプランも浮上したが、今季は遊撃手として143試合に出場することを目標に掲げる。中日の遊撃手は、昨年巨人で現役を引退した井端弘和がチームを去ったあと、固定できずにいるポジション。遠藤が正遊撃手として固定されれば、チームにとって大きなプラスになることは間違いない。
 
 1年間シーズンを闘い続けるためには怪我をしない体づくりも欠かせない。
 昨季は4月に2軍の試合で右手首を骨折。8月下旬には右肩の亜脱臼によって離脱を余儀なくされた。オフの間に鍛えたことで、怪我に泣かされたルーキーイヤーの雪辱を誓う。
 
 3月15日の日本ハムとのオープン戦(ナゴヤドーム)では、遊撃手として3番に座り、2本の適時打を含む4打数2安打3打点と活躍した。初の開幕スタメンへ向けてアピールを続けている背番号23・遠藤一星。キラリと輝く竜の“一番星”となれるだろうか。
 
 田中広輔と遠藤一星。広島と中日のショートに注目してほしい。

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