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シュートを操るヤクルトドラ1の原樹理。過去「巨人キラー」で名を馳せた川崎、平松、西本も武器に

ヤクルトのドラフト1位の原樹理はシュートの使い手だ。過去、シュートを武器に球界で活躍した大投手たちの後に続くことができるか。

2016/03/01

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遅咲きのシュートボーラー・川崎とカミソリシュートの平松は共に「巨人キラー」

 原樹理のように入団時からシュートを武器にしていた投手もいれば、高卒でプロ入りし、30歳近くになってシュートをマスターした投手がいる。88年ドラフト1位でヤクルトに入団し、93年には日本シリーズのMVPも獲得した川崎憲次郎だ。

 入団時の川崎は、ストレートで三振を奪う投球スタイルであったが、右肘の故障で95年のオフに手術を受けてからは三振へのこだわりを捨てた。当時の野村克也監督の助言もあり、シュートで内野ゴロの山を築く、技巧派へとモデルチェンジを遂げる。

 シュートが代名詞となった川崎は、98年に17勝を挙げ、最多勝と沢村賞を獲得。また、「巨人キラー」として名を馳せ、ヤクルトの投手としては歴代3位となる巨人戦通算29勝を挙げている。
 00年オフにFAで中日に移籍し、04年に現役引退。通算237試合に登板し、88勝81敗2セーブ、防御率3.69という成績を挙げた。

 シュートを武器としていた巨人キラーといえば、大洋ホエールズで活躍し、69年~80年まで12年連続の二桁勝利を挙げた名投手・平松政次がいる。

 打者の内角をえぐるシュートは「カミソリシュート」と呼ばれ、巨人戦の通算勝利数は歴代2位の51勝。通算勝利数が201勝の平松は、4分の1を巨人戦で勝利したことになる。
70年に25勝を挙げ、最多勝と沢村賞を獲得。翌年の71年にも17勝を挙げ、2年連続で最多勝に輝いた。84年に現役引退。通算635試合に登板し、201勝196敗16セーブ、防御率3.31という成績を挙げた。

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