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吉川、田中、柳田と3人のMVPを輩出。今年も日米で注目を集める「昭和最後の88年世代」【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は「88年世代」だ。

2016/02/20

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高校組で生き残りは少ない

 10年前の2006年の春、早稲田実業は第78回選抜高等学校野球大会に出場、エースの斎藤佑樹は準々決勝で福田永将(現中日)のいる横浜に敗退した。この大会には光星学院の坂本勇人(現巨人)、PL学園の前田健太(現ドジャース)、関西の上田剛史(現ヤクルト)なども出場している。

 そして同年夏、早稲田実業は決勝戦に進出し田中将大率いる駒大苫小牧と引き分け再試合の大熱戦を演じた。そして再試合で4-3で勝利し優勝。一人で投げぬいた斎藤佑樹は「ハンカチ王子」の愛称を冠され、一躍、全国的な人気者になった。

 当時の高校球児たちも28歳になる。プロに進んだ選手たちも年齢的に中堅どころになっている。

 いわゆる「ハンカチ世代」のプロ野球選手たちの実績をまとめてみた。
 一軍実績のない選手も含め、プロ入りした選手の成績だ。

 高校組は、高校からプロに入団した選手と、高校から社会人・独立リーグを経て入団した選手をひとくくりにしている。ご了承いただきたい。

 グレー地はすでにプロ球界を離れた選手。誕生日順で名前は入団当時。プロに入団するまでの経歴も念のために記載した。

 まずは高校組の選手からだ。40人がプロ入りし、すでに23人が離れている。

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 出世頭はなんといっても田中将大。NPBで通算99勝を挙げ、MVPを獲得して今はニューヨーク・ヤンキースでプレーする。そして前田健太が続く。
 MVPを獲得した選手がもう一人いる。2012年、ダルビッシュが抜けた日本ハムで14勝を挙げ防御率1位のタイトルを取った吉川光夫だ。同期では最初のMVPだった。

 先発投手の最高の栄誉である沢村賞は、田中将大と前田健太が2回ずつ獲得している。

 巨人の坂本勇人は小学生時代に田中将大とバッテリーを組んでいた。坂本が投手、田中が捕手だった。この世代では最初に1000本安打を打った。
 DeNAのスピードスターとして売り出し中の梶谷隆幸、同じくヤクルトの俊足の外野手・上田剛史も同世代だ。

 実はハンカチ王子が甲子園をにぎわしているときに、すでにプロ入りしていた同世代がいる。辻本賢人だ。箕面自由学園、アメリカの高校を中退した辻本は16歳の2004年にドラフト4位で阪神に入団。高校中退でのプロ入りはかつては金田正一、尾崎行雄、新浦壽夫など時々見られたが、今は極めて珍しい。しかし一軍で活躍することなく2009年に戦力外になる。

 一方で10年後の2015年にプロ入りした選手もいる。入野貴大は高知岡豊高校、専門学校を経て四国アイランドリーグplusで7年間プレーしたのちに2014年ドラフト5位で楽天に入団。2015年、中継ぎ投手としてデビューした。

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