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驚異の守備力で中日のAクラスに貢献。史上最高の二遊間は「アライバ」

センターラインの固定はチームの強化において必要不可欠とされる。捕手、そして内野は二遊間がそれに該当する。

2016/02/10

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21世紀に入って処理数が急増

 二遊間と言えば内野の要だ。ゴロの処理、けん制、走者の刺殺、併殺と試合中はめまぐるしく動いている。
 二遊間に優秀な野手がいるのといないとでは、チームの勝率も、投手成績も大きく変わってくる。
 
 強いチームには球史に残る「二遊間コンビ」がいるものだ。
 NPBが2リーグに分立した1950年以降の二遊間コンビを数字でランキングしてみよう。
 
 まずは二遊間が1シーズンにアウトにした数を多い順に並べてみた。刺殺はフライ、ライナーやタッチアウト、フォースアウトなど走者を直接アウトにした数で、補殺は他の野手に送球してアウトにした数だ(Baseball Referenceなどを参照)。
 それぞれ正二塁手と正遊撃手の数字の合計となる。
 
1.2005年中日 1590(刺殺614補殺976)
二塁・荒木雅博(刺殺410補殺496)遊撃・井端弘和(刺殺204補殺480)
2.2009年中日 1503(刺殺576補殺927)
二塁・荒木雅博(刺殺358補殺450)遊撃・井端弘和(刺殺218補殺477)
3.2015年広島 1496(刺殺536補殺960)
二塁・菊池涼介(刺殺324補殺484)遊撃・田中広輔(刺殺212補殺476)
4.1956年阪急 1494(刺殺617補殺877)
二塁・バルボン(刺殺373補殺425)遊撃・河野旭輝(刺殺244補殺452)
5.2005年横浜 1486(刺殺580補殺906)
二塁・種田 仁(刺殺351補殺462)遊撃・石井琢朗(刺殺229補殺444)
6.1954年近鉄 1471(刺殺583補殺881)
二塁・山本靜雄(刺殺364補殺387)遊撃・鈴木 武(刺殺219補殺501)
7.2009年日本ハム 1441(刺殺528補殺913)
二塁・田中賢介(刺殺325補殺467)遊撃・金子 誠(刺殺203補殺446)
8.2010年ソフトバンク 1428(刺殺608補殺820)
二塁・本多雄一(刺殺415補殺408)遊撃・川﨑宗則(刺殺193補殺412)
9.2012年中日 1426(刺殺575補殺851)
二塁・荒木雅博(刺殺389補殺401)遊撃・井端弘和(刺殺186補殺450)
10.2009年西武 1420(刺殺534補殺886)
二塁・片岡易之(刺殺322補殺440)遊撃・中島裕之(刺殺212補殺446)
 
 内野手の守備記録は、長打が少なく、投手の奪三振数も少なかった1950年代のものが長く上位を占めていた。
 
 しかし21世紀に入ると、二遊間はにわかに忙しくなった。それはフォーク、スプリットなどの「落ちる変化球」や昨今はツーシームやカットボールといった微妙に「ボールが動く」球種を使い、ゴロで打ち取るタイプの投手が増えてきているからだ。
 ただし21世紀の二遊間の守備機会が多いのは、それだけが原因ではない。守備率が急上昇したのだ。

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