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「一軍の起爆剤になるような選手を」ドミニカカープアカデミー出身・バティスタへの期待

ロサリオなどの活躍で、改めてドミニカ共和国の広島東洋カープアカデミーが注目を集めた。今年も春季キャンプに3名のアカデミー生が参加している。現地のスタッフも彼らに期待をかけている。

2016/02/07

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高橋康光



生存競争の厳しいアカデミー

 米国球界に挑戦する日本人選手がその環境にアジャストすることに苦労するように、ドミニカ人選手にとっても日本球界にアジャストすることは簡単ではないことを実感させられる。

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 3選手を日本へ送り出す八谷氏は「支配下登録、育成契約、四国アイランドリーグ派遣、どうなるかは分かりませんが、日本へ行く3選手には本当にがんばってもらいたいです。2014年にロサリオが活躍してくれたことで、再びアカデミーが注目を集めました。その反響は、日本からだけではなく、ドミニカの球界関係者からも『お前のアカデミーの選手、がんばってるな』という声をかけられたりしました。とにかく一軍の起爆剤になるような選手を送り込むのがこのアカデミーの目標なのでその意味でも応援しています」とエールを送る。
 
 そして、中日のように毎年ドミニカに選手を派遣するチームもある中、ドミニカとより強い縁があるカープがもっとこの施設を活用することはないのだろうかという、私からの率直な疑問については、「我々も大歓迎です。もっとカープの選手にもアカデミーを自主トレなどで使ってもらいたいですね。距離的な問題などもありますが、気候は温暖ですし、練習環境も充実しています。アカデミーの練習生にも最高の刺激になりますし、日本の選手たちもいい刺激をもらえると思いますよ」と語ってくれた。
 
 1年ぶりの訪問となったが、練習生の入れ替わりは頻繁であり、昨年の練習生の多くはすでにアカデミーを去っているとのことで、生存競争の厳しさを思い知らされる。
 
 果たして、春季キャンプに参加する3選手の道はどうなるのだろうか。
 
 ドミニカから声援を送るアカデミーの人たちの想いが届いてくれることを心から願っている。

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