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カギは味方打線の援護――今世紀5人目の「20勝投手」は誕生するか【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は20勝投手についてだ。

2016/02/03

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60年代には30勝、40勝をあげる投手も

 かつて20勝投手は、一流の先発投手の代名詞だった。シーズンを通してローテーションを守り、「20勝」をあげることで正真正銘の「エース」の評価を手にした。
 しかし、そんな話は過去のものになりつつある。
 20勝投手は「絶滅危惧種」だからだ。

 NPBがセ・パ2リーグに分立してから30勝、25勝、20勝投手の数を年度ごと、年代ごとに見てみる。
1950~2015

 1950、60年代は最多勝と言えば20勝以上が当たり前で、25勝以上の投手も珍しくなかった。
 なかには1964年の梶本隆夫(阪急)のように新人で20勝しても、26勝で最多勝の宅和本史(南海)がいたために新人王に慣れないケースさえ出た。
 1961年には稲尾和久(西鉄)が、1939年のスタルヒン(巨人)と並ぶ42勝を挙げている。

 しかし70年代に入ると20勝投手は半減し、1971年にはセリーグの20勝投手がゼロに。80年代の10年間では、両リーグを通じて20勝投手が7人になる。

 90年代以降は、20勝投手はほとんど出なくなった。セリーグでは2003年の井川慶(阪神)、パでは2013年の田中将大(楽天)を最後に20勝投手は姿を消した。

 徐々にMLB式の野球のスタイルが浸透し、先発投手のローテーションが厳格に守られるようになり、またその間隔が広くなったこと、1974年からセーブが導入されて先発、救援の分業が進んだことが大きいとされる。

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