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隠さず、飾らず、気取らず――前田健太、新天地でもブレず”有言実行”で広島に恩返しを

11日、ロサンゼルス・ドジャースへの入団が決まった前田健太が広島で会見を行った。

2016/01/12

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MLBで結果を出してカープに恩返しを

 愛するカープの「赤」のネクタイで前田健太は会見に臨んだ。真摯に質問に受け答えする姿は入団当初から変わらない。
 30分間に及んだ会見で、彼は、「結果」という言葉を何度も繰り返した。
 
「しっかりと(MLBで)結果を出して、カープに恩返しできるよう頑張りたい」
「メジャーに行くことだけが目標ではない。結果を出すことが目標」
「とにかく結果を出して、ファンに喜んでもらいたい」
 
 これまでも、自らのハードルを下げるような発言は聞いたことがない。むしろ、目標を明確に言葉にすることで、日本球界トップクラスの投手に成長してきた。
 
 2010年、前年8勝の前田は「開幕投手」という目標を公言してきた。周囲の見立ては、エース大竹寛(現ジャイアンツ)の開幕が濃厚であったにもかかわらず……。
 
「自分でも開幕投手は無理かもしれないと思っていました。でも、あきらめたくないので、『僕は、できます』という雰囲気を出していました」
 
 このシーズン、大竹が故障で出遅れ、前田が開幕投手に指名された。しかも、15勝、174奪三振、防御率2.21の成績をマークし、球団史上初の「投手三冠」に輝いた。
 ここから一気に球界の顔になった背番号18は、9年間で97勝を挙げ、沢村賞の栄誉を2度も手にした。
 
「100パーセント自信のあることを口に出しても面白くないですよね。でも、50パーセントでも可能性があるなら、目標を口に出して頑張っていきたいです。僕は、期待が重圧になってつぶれるタイプではありません。期待されることは、自分にとってプラスだと思っています」
 
 ロサンゼルス・ドジャースの入団が決まった前田は、自らの展望を明快に語った。
 
「(MLBで)磨きたいのは、すべての部分です。今までやってきたことや日本のピッチャーの良さは生かしつつ、マウンドや環境が変わっても成長していきたいです」
 
 不安もあるに違いない。しかし、前田健太はあくまで前だけを見据えている。そして、広島での会見でも自分の言葉でファンにはっきりとしたメッセージを残した。

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