大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



【MLB】前田は球威より、軌道の変化と緩急で勝負。スライダーはメジャー屈指の武器に

前田健太を射とめるのはどのMLB球団だろうか。争奪戦まっただ中の現在、現地メディアにおいても彼に関する記事を多く目にすることができる。その中でも『SBネーション』の『アメイジング・アベニュー』は、驚くほど詳細に前田のキャリアや実力分析を報じている。

2015/12/15

text By



カーショウらは故障知らず

 サイパは、前田の投球術も絶賛している。
 
「PITCHf/xでの解析により、彼の投球術の優秀さは一層際立った。球威には欠けるが、制球力と豊富な球種を活かし、打者のバランスをうまく崩している。打者のパワーゾーンに投げ込んでしまうようなことはめったにない。組み立ても巧みで、『このカウントではこれは来ないだろう』と打者が思う球種を投げ込むのだ。球威よりも、軌道の変化と緩急で勝負している」
 
 スカウトや野球評論家は体の小ささに懸念を示す者もいるが、サイパはこう反論している。
 
「ティム・ハドソン、ティム・リンスカム、マイク・リーク、ソニー・グレイなどの好投手は前田同様に身長6フィート、体重180ポンドでしかない。また、身長&体重と実力と耐久性には相関性がないとするセイバーメトリクスでの研究結果もある」
 
日本人投手は、メジャーに移籍する前に酷使され賞味期限が短いとする意見に対しては、「前田は20-25歳の間に1115イニングを投げているが、フェリックス・ヘルナンデスやクレイトン・カーショウなどは同年齢期間にもっと投げているが、故障知らずだ」という例も指摘している。
 
 もっとも、先発陣に才能豊かな若手が溢れているメッツは大金を投じてまで前田を追いかける必要はないだろうとも述べた上で、サイパは「彼は田中(将大)ではない」との見方を示しつつも、「メジャーでも平均以上のローテーション投手として活躍できるだろう」と結論付けている。
 
出典:”International free agent profile : Kenta Maeda ”@ Amazin’ Avenue of SB nation by Steve Sypa in Dec. 13th 2015

1 2