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「先発3番手クラスの前田に2000万ドルも投資する価値は?」カージナルスら低予算MLB球団は対象外か

前田健太は好投手だが、ポスティングに掛けられても低予算球団には2000万ドルと予想される入札料がネックとなる。しかもこのオフは好投手が市場に溢れているため、アメリカでは「高額な入札料を払ってまで獲得するメリットがあるのか?」という声もある。

2015/12/01

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有力投手溢れる、今季のFA市場は前田にとってマイナス?

 広島が前田健太のメジャーへのポスティング移籍を容認する方向であるとの見方が広まるに連れ、米国内でも彼の去就に関する報道が増えてきた。
 スポーツブログのポータルサイト『SBネーション』のカージナルスサイト『ビバ・エル・バルドス』は、同球団にとっての前田の要否を実力評価とともに報じているが、その独自の視点や分析は中々興味深い。

 まず、そもそも論として今オフのFA市場には、サイ・ヤング賞の受賞歴のあるデビッド・プライス(ブルージェイズからFA)やザック・グレインキ(ドジャースからFA)を筆頭に有力な投手が溢れている。

Maeda would join one of the most crowded pitching markets in recent memory, which would seem to bode ill for his potential earning power.
前田は、これから投手の供給過剰な点において史上有数のFA市場に打って出ることになる。このことは、彼の潜在力に見合う条件を得るには良くない状況だ。

 ただし、記事では12月1日時点で広島が前田のメジャー移籍の容認をまだ表明していないこともしっかりとおさえている。前田が海外FA権を得るのは2017年オフであり、今年がポスティングに掛ける最後のチャンスではないことを、現在のカープが置かれている状況とあわせて報じている。

The Carp are currently in the midst of a move back to relevance and competitiveness after a Pittsburgh Pirates/Kansas City Royals-esque fallow period.
カープはピッツバーグ・パイレーツやカンザスシティ・ロイヤルズのように長年の低迷期から脱し、かつてのような強豪に戻らんとする最中にあるのだ。

 この部分は、長期の低迷から脱し実力・人気両面で上昇期にある広島にとってエースの移籍を容認することは、ここ数年の復活への流れに水を差すことになりかねないことを踏まえての記述だ。

 パイレーツは北米4大スポーツ史上最悪の20年連続負け越しの低迷期を経て、現在は3年連続でポストシーズンに進出している。
 ロイヤルズは2014年に29年ぶりのプレーオフ出場(リーグ優勝)を果たすと今季はワールドシリーズまで制した。現在の広島は正に「パイレーツ/ロイヤルズ的」状況に在るのだ。

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