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背水の陣で臨む阿部慎之助・内海哲也。逆指名入団22名中たった2人の生き残り選手

巨人・高橋監督の就任でそれぞれ投手・野手のまとめ役を担う内海と阿部。どちらも逆指名で入団した二人は、背水の陣で2016年に臨む。

2015/11/27

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阿部は36%ダウンの大減俸

対照的に大幅な減額となったのが阿部慎之助だ。
会見場で自ら「36%ダウン」と公言し、1億8400万円減の3億2600万円で契約更改。
ピーク時の6億円の約半額へ。ついに球界最高年俸の座も明け渡した。
満身創痍の体で4番を張り、打撃不振で批難されながらも最後のヤクルトとのCSでは打率.688を残し意地を見せた背番号10。
それでも優勝を逃した責任を取り大幅減俸を受け入れた。
プロ16年目のシーズンは、一塁手兼捕手として迎えることになりそうだ。

球界トップクラスの給料を貰い、投打の柱として君臨してきた2人のベテラン。
内海は来年4月で34歳、阿部も3月で37歳になる。
ともにチームを支えてきた高橋由伸は引退して監督に。
そして投手陣でも久保裕也が自由契約となりDeNAへと新天地を求めた。
気が付けば、内海と阿部はそれぞれ投手陣と野手陣の生え抜き最年長プレーヤーになる。

さらに93年に導入され2006年まで14年間続いた希望入団枠制度のドラフトで、巨人を逆指名した選手は延べ22名。
その内、今もチームに在籍するのは00年1位逆指名の阿部と03年自由枠の内海のみである。
22名中たった2人の生き残り。
高橋尚成や木佐貫洋や二岡智宏はキャリアの途中でチームを去りすでに引退。
同い年の由伸の引退セレモニーにコメントを寄せていた上原浩治は完全にメジャーリーガーだ。

21世紀に入り、2度のリーグ3連覇と3度の日本一を達成した巨人。
その強さのベースには「逆指名ドラフト時代の選手たち」がいた。
そんな彼らも歳をとり、チームのひとつのサイクルが終わろうとしている。
最後の逆指名組、阿部慎之助と内海哲也。
巨人を背負い一時代を築いた男たちが、来季はその選手生命を懸けた戦いに挑む。

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