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不安定だったリリーフ陣で明暗。86年Vと同じチーム防御率2点台も4位に終わったカープ

開幕前に優勝候補といわれながらまさかのBクラスに終わった今季のカープ。充実した先発陣がそろっており、1986年、2012年に次いでチーム防御率は2点台をマークした。それでもクライマックスシリーズに進出できなかったのはなぜだろうか。

2015/11/27

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先発が試合を作っても勝負所で勢いに乗れなかった2015年

 充実した先発陣で「投手王国」を築いた1986年。打線に目を向けてみると衣笠祥雄や山本浩二に衰えがみられ、チーム打率は.254でリーグ4位だった。しかし、優勝争いが佳境を迎える9月と10月に21勝8敗という抜群の成績を挙げ、首位・巨人を逆転で追い抜く。10月2日の試合から8連勝しそのままゴールテープを切った。結果的にゲーム差なしでの優勝を果たしたのだ。

 今季の広島もチーム打率がリーグ5位の.246(昨季はリーグ2位の.272)と打線は低迷。得点圏打率も.235でリーグ最下位だったことを考えれば、打線に関しても1986年と状況は似ている。
 ただし違う点は、負けられない試合が続く終盤の優勝争いで力を発揮できなかったことだ。

 今季の広島は、9月と10月を14勝12敗2分と勝ち越し。引き分けを挟んでの5連勝もあったが、その後は3連敗、4連敗となかなか勢いに乗ることができなかった。僅差での試合に弱く、勝負所での弱さを露呈してしまったことも、優勝争いから脱落する要因となってしまった。

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