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現役時代から指導者の片りん。DeNAラミレス新監督は「客寄せにあらず」

横浜DeNAベイスターズのアレックス・ラミレス新監督は現役時代、その打棒だけでなくパフォーマンスでファンをわかした。どうしてもそのイメージが先行するが、実は選手時代から非常に緻密で、研究熱心。野球理論にも定評がある。

2015/11/16

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選手時代から研究熱心で理論派

 ラミレス監督は、とても真っ直ぐな性格の持ち主でかつ研究熱心だ。
 現役時代に対戦する投手についてのデータを得ようとスコアラーやコーチに何度も繰り返し聞いては質問攻めにし、時に持参したメモを取りながら頭に叩き込んでいたのは日常的な光景。さらに巨人在籍時には、坂本勇人内野手や長野久義外野手ら当時若手の主力選手たちに相手投手の攻略法や打撃フォームに関する助言を自分の視点から送るなど、この頃から指導者としての片りんをのぞかせていた。

 NPB所属選手としてプレーした13シーズンの間に首位打者1回、本塁打王2回、最多安打3回、打点王4回と輝かしいタイトル歴を重ねたのは、こうした「精励恪勤」と評すべき姿勢が結実した成果でもある。

 何も本塁打を打った後にベンチ前で「アイーン」や「ゲッツ!」などを披露するばかりが、アレックス・ラミレスという男ではない。そのラミレス監督が狙うのは、今年のヤクルトがやってのけた最下位からのリーグV。監督1年目で手腕は未知数でも目標に向かって、もう1つの〝顔〟を存分に発揮しようとしているところはとても楽しみだ。

 2015年まで10年連続Bクラスに沈むチームを再建できるか、その手腕に期待したい。

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