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二保、東浜、千賀ら伸び盛りの投手が多いホークス。3連覇達成へ「工藤塾」開校の思い

日本一連覇の余韻に浸ることなく、早くも3連覇に向けて秋季キャンプを行っているソフトバンク。一軍キャンプ初日から工藤公康監督は「工藤塾」を開校し、土台となるカラダづくりの重要性を選手に伝えた。

2015/11/17

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長く野球をやろうと思うのならば……

 寺原隼人も個別メニューで一人黙々と汗を流していた。たっぷり時間をかけながら行う体幹トレーニング中に「上半身もやっといてね」と工藤監督は声をかける。信頼のおけるベテランには多くを指示せず、マイペース調整を本人に委ねていた。

 ブルペンに入るのは本人の希望次第で、キャンプ前半は育成選手を含む若手のみ投げ込みを行っていた。一・二・三軍合同で行われた今回は、ブルペンに首脳陣が顔を揃え、工藤監督や佐藤義則一軍投手コーチが未来のエース候補たちに声をかけていた。

 また、一軍合流初日から「工藤塾」が開校し、二保旭、東浜巨、千賀滉大、飯田優也、嘉弥真新也の5選手が顔をゆがめ監督自ら考案したハードメニューをこなした。体幹やハムストリングを強化する10種のメニューを2セット。手とり足とり、声を出しながら3時間にも及ぶ練習に、選手たちは倒れ込む場面もあった。

「自分に何が必要なのか考えた上で行動していかないと。何が大事でどう変化していくのか。自分がどうなりたいのか。筋力がないとシーズンは持たない。長く野球をやろうと思うならこれくらいはできないといけない」
 現役生活29年を送った監督ならではの自論も披露した。

 また、「大事なのはレベルアップする気持ち。若手はここがスタートです。レギュラー陣よりも高い意識を持たないと上回れない。プロ野球に夢を持って入ったからには勝ち残ってほしい」と、常勝軍団へさらなる若手の成長に期待を込めた。

 3連覇へ向け、着々と準備が進められている。頂点に登りつめても余念がないソフトバンク。今年も実りの秋となりそうだ。

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