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「キャッチャーは俺じゃなくても…」苦悩の1年だったオリックス・伊藤光。再び正捕手の座へ【どら増田のオリ熱コラム #61】

昨年は正捕手としてオリックスの優勝争いをけん引し、日米野球でも侍ジャパン代表に選出された伊藤光。しかし、今季は苦しい1年だった。先発マスクをかぶっても結果が出ない日々が続いた。

2015/11/09

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ツイートの込められた思い

「久々のお立ち台で、たくさんの方に応援してもらえてるんだな~って改めて思いました。幸せ者なんだなと。感動しました。ありがとうございます。悔しい思いしかないけど、頑張ってりゃいい事あるな!ケンヤ初ヒットおめでと~☆ 」
 
 9月28日の楽天戦。8回、0-4から連打で追いつくと途中から守備についていた伊藤が2点勝ち越しタイムリーを放ち、チームは1イニング10得点の猛攻で逆転勝利を収めた。
 
 試合後、ヒーローインタビューを受ける伊藤には大歓声が浴びせられ、スタンドの中には泣いているファンの姿が見られた。
 
 この日の夜、後輩で先発マスクをかぶり、プロ入り初ヒットを放った若月健矢とのツーショット写真とともに素直な気持ちをツイートしている。
 
 このツイートについて伊藤は、「今年はこんな結果になってしまった悔しさがあって、ずっと出られてないし、ファンの方にも忘れられてるんじゃないかなとか、キャッチャーが光じゃなくてもいいんじゃないかなとか…そんな気持ちになったりもしたんですよ。実際、僕じゃなくても勝ってましたし。でもあのお立ち台でそう思ってないファンの方もいるんだなって。僕が皆さんにお礼を言えるのはツイッターしかないので、ツイートしました」と少し照れ臭そうに笑顔で話してくれた。
 
 改めて今季のチームの敗因について聞くと「一言で言うと粘りきれなかった。怪我人が出るのは何処のチームも同じだと思うんですよ。でも今年のウチはそこから粘りきれなかったですね」と答えてくれた。

【次ページ】三度目の涙は……
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