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イチロー、金本……シーズン大活躍も「日本シリーズ」で徹底マークされたキーマン

日本シリーズは、ソフトバンクが2連勝。舞台は神宮球場へ移る。ここまで両チームのトリプルスリーは徹底的にマークされている。

2015/10/26

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ベースボールチャンネル編集部

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ソフトバンク柳田(ロゴ入り)

イチローが全くプレーさせてもらえなかった95年

 日本シリーズは、最大7試合4戦先勝の短期決戦だ。
 短期決戦をものにするチームには、シリーズ男と言われる「乗りに乗った選手」が出てくる。シリーズMVPを取るのはこうした選手だ。

 反対にレギュラーシーズンで大活躍をしたのに、シリーズで大不振に陥る選手もいる。プレッシャーもあるだろうが、相手チームが徹底的にマークしたからでもある。
 短期決戦を制する最大のポイントは「スター選手」を「シリーズ男」にしないことが大事なのだ。

「シリーズ男」になり損ねた代表的な「スター選手」を挙げてみた。

■1957年 巨人 藤田元司 (巨人対西鉄)

 慶應大学、日本石油から巨人に入団した藤田元司は、主に救援投手として60試合に登板、17勝を挙げ新人王に輝く。巨人は別所毅彦、大友工など先発投手にベテランが多かった。藤田は2番手に登板し、完璧に抑えて巨人に勝利をもたらした。西鉄との日本シリーズでも大活躍が予想された。

・第1戦 巨人● 2番手で登板 1回0安打無失点
・第2戦 巨人● 2番手で登板 2/3回2安打2失点 河野にサヨナラ安打を打たれる
・第3戦 巨人● 3番手で登板 2回1安打1失点 関口に本塁打を打たれる
・第5戦 巨人● 2番手で登板 4回1/3回5安打1失点

 4回の登板で4失点。チームも1分4敗で敗れた。

 野武士集団と言われた西鉄打線が、大学出の新人投手相手に猛発奮した。中西太、豊田泰光など主力ではなく、伏兵に打たれたのも痛かった。

■1971年 阪急 福本豊 (巨人対阪急)

 この年の日本シリーズは、2年連続盗塁王として売り出し中の阪急、福本豊を巨人がいかに抑えるかが課題だとされた。肩に衰えが見える巨人の正捕手森昌彦は、福本を抑えるのは難しいと言われた。しかし巨人川上監督はシーズン中からスコアラーを阪急戦に派遣し、福本を徹底的に研究。森もスローイングに磨きをかけた。

福本豊の盗塁成績

・第1戦 阪急● 盗塁企図2回 成功1回 失敗1回
・第2戦 阪急○ 盗塁企図0回
・第3戦 阪急● 盗塁企図1回 失敗1回
・第4戦 阪急● 盗塁企図0回
・第5戦 阪急● 盗塁企図0回

 福本は第1戦の9回に「完全にセーフ」と思ったタイミングで盗塁を試みてアウトになったために、以後全く走れなくなった。反対に巨人勢は5戦で8つの盗塁を決めるなど機動力を発揮し、4勝1敗でシリーズを制した。

■1995年 オリックス イチロー(ヤクルト対オリックス)

 ヤクルトにとって、2年連続首位打者に輝くイチローを抑えるのがシリーズ最大のポイントだった。ヤクルト野村克也監督は、イチローの打撃を徹底的に研究し「高めの速球に弱い」ことを発見。捕手古田敦也と投手にこれを徹底的に教え込んだ。

イチローの打撃成績

・第1戦 オリックス● 1番 4打数1安打1三振
・第2戦 オリックス● 1番 3打数0安打1三振1四球
・第3戦 オリックス● 3番 3打数1安打1打点1三振1四球
・第4戦 オリックス○ 3番 6打数1安打1三振
・第5戦 オリックス● 3番 3打数2安打1打点1四球1本塁打

 イチローは1番打者として機能せず、3戦目からは3番を打ったが19打数5安打に終わった。最終戦でマルチ安打、本塁打も打ったが大勢は決していた。
 野村克也―古田敦也の「師弟の頭脳」がイチローに勝ったシリーズだった。

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